（１４８）口をついて ページ50
円堂「お、空翼の初めての外か……って、あれ？」
次のページ、8月15日に当たるところ以降が、空白だらけの真っ白だった。
次のページも、その次のページも……最後まで。
円堂「どうして何も書かれてないんだ…？」
円堂はそう疑問に思い、もう一度帝国戦前の、柊の言葉を思い出してみる。
＿＿庇った兄は大ケガを負った。
円堂「あっ……。てことはこの日…8月15日はお兄さんが事故にあった日だから……？」
確信に迫る円堂。
だが、その思考はバスルームのドアの開音に断ち切られた。
肩紐が左だけの黒いタンクトップに、下は黒無地のジャージを履いた聖羅が出てくる。
円堂は慌てて本棚の奥へと、日記を閉じて戻した。
聖羅「……なにしてんの」
頭をフェイスタオルで拭きながら、聖羅は彼を見やった。
目に焦点を合わせることができず、円堂は言い訳を探し出す。
円堂「えっと……く、空翼ってさ！サッカーの雑誌とか、持ってないんだな！」
毛先から垂れる水滴を拭く手がピタリと止まる。
かぶったままのタオルから眼光が見え、オレは「しまった……！」と思ってさらに焦る。
聖羅「なんで嫌いなものの関連物を、持たなきゃなんねーの」
円堂「けどさ。……アレ」
北東を指差す円堂の先を見ると、その向きはベッドを指し示していた。
円堂「あの枕元の棚に置いてる青いサッカーボール……。
サッカーをするために一番必要なモノが置いてあるってことは、スゲー嫌いってワケじゃないって事だろ？」
別に予想はしていないが、円堂のポジティブな思考に、無意識にため息が出る。
聖羅「…………。アンタさ、関連物が部屋に置いてあるだけで、それが好きだと判断する考えしか無ェの」
ズカズカと近寄る威圧に押されて後ずされば、円堂は背中が壁に当たった。
壁に軽く聖羅の腕が押し付けられ、完全に追い込まれたような形になる。
聖羅「耳かっぽじって聞け。
…あたしはサッカーが嫌いだ。
あの青いサッカーボールはシンの物であって、あたしの物じゃない。
フットボールフロンティアに参加する目的は雷門中サッカー部に栄光を浴びせるためじゃなく、決勝に出られなかったシンの願望を叶えるためだから。
アンタたちはあたしにとって、目的を果たすためだけの手駒に過ぎないんだよ」
円堂「…………」
関係のある言葉で最小限に口から吐き出した聖羅は、腕を壁から離して身を引いた。
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ばっしゅ(プロフ) - え、円堂・・・(( (2014年8月17日 9時) (
レス) id: 211a3ef49a (このIDを非表示/違反報告)
まこう(プロフ) - 雷雨さん» 見てみる！！ (2014年6月21日 14時) (レス) id: 86db760eed (このIDを非表示/違反報告)
雷雨(プロフ) - まこうさん» 『LOVE STAGE!!』っていうアニメ知ってる?! 友達が教えてくれたんだけど、声優がやたらと豪華すぎる！公式サイト見てみて！絵もすごくカワイイんだよ！ (2014年6月20日 19時) (レス) id: 56e9aa1732 (このIDを非表示/違反報告)
まこう(プロフ) - 続編おめでとう！！更新頑張ってね！ (2014年5月19日 13時) (レス) id: 3e30f6238f (このIDを非表示/違反報告)
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