（１０３）惨め ページ5
とりあえず、聖悟がおかしいことに気づく円堂は、言われた通りに窓を手早く開けた。
外は暗黒に包まれており、出かけた時よりも空は黒くなっていた。
空気が悪かったのだろうかと疑問に思うも、聖悟は徐々に呼吸の整えを取り戻していく。
円堂「聖悟、だいじょ……」
聖悟「触るな！」
それでもまだ苦しそうに呼吸しているので背を摩ろうとした途端、その手から逃げるように聖悟はベッドから飛び退いて部屋の隅に踞った。
円堂「しょ、聖悟。一度落ち着けって……」
聖悟「触るなっつってんだろ。……何なんだよ、今日は。
光夜に殺されかけるし発作起きるし……サイアク」
円堂「しょう…ご……？」
本当に今、目の前に映っている人は聖悟なのだろうか。
いつものアイツはもっと堂々としていて、こんなに取り乱したりしない。
聖悟「……帰る」
しゃがんだ状態から、聖悟は腰上げようとした。
しかし、何故か逆に尻もちをつく。
焦れば焦る度、立ち上がろうにも足に力が入らないのだ。
円堂「何やってんだよ。……ほら」
円堂も聖悟の真似をしてしゃがんだ。
大方、肩に掴まれと言う事だろう。
少々不服ではあるが、今は手伝いが無いと立つこともできないので、渋々と右手で肩を掴んだ。
円堂「……それと、さ。もしよかったらなんだけど……しばらくウチにいないか？」
聖悟「……は？」
円堂「また襲われたら危ないし。その方が安心だからさ」
聖悟「…………」
円堂「大丈夫だって。困った時はお互い様だろ？」
ニカッと明るい笑顔を向ける。
円堂には、広い心と純粋さを兼ね備えている。
だからこそ、豪炎寺たちは惹かれていくのだろう。
自分にはどちらも持っていない。
ただ偉そうに暴言を吐いてばかりなので、そんなことを言われた試しが無かった。
円堂「そろそろ夕飯の時間なんだけど、おまえは食べた？」
聖悟「……いや」
円堂「じゃあ、ひとまず一階に降りようぜ。歩けるか？」
聖悟「このくらい平っ……」
おもむろに肩から手を離してみるものの、足がふらつき、まだ力が入らない。
足取りの悪い聖悟の背中を受け止める。
円堂「おっと……。まだ無理みたいだなこの様子じゃ」
聖悟「…………」
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ばっしゅ(プロフ) - え、円堂・・・(( (2014年8月17日 9時) (
レス) id: 211a3ef49a (このIDを非表示/違反報告)
まこう(プロフ) - 雷雨さん» 見てみる！！ (2014年6月21日 14時) (レス) id: 86db760eed (このIDを非表示/違反報告)
雷雨(プロフ) - まこうさん» 『LOVE STAGE!!』っていうアニメ知ってる?! 友達が教えてくれたんだけど、声優がやたらと豪華すぎる！公式サイト見てみて！絵もすごくカワイイんだよ！ (2014年6月20日 19時) (レス) id: 56e9aa1732 (このIDを非表示/違反報告)
まこう(プロフ) - 続編おめでとう！！更新頑張ってね！ (2014年5月19日 13時) (レス) id: 3e30f6238f (このIDを非表示/違反報告)
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