（１２９）変化 ページ31
時は流れるように過ぎる。
時間というものは有限なのか無限なのか、自分でもわからない。
帝国学園との試合で勝利して、すぐのことだった。
鞄の中からタッチパネル式の携帯が音楽を鳴った。
電話に出た時に聞こえてきたのは、雅さんの慌てふためく声だった。
聖羅「……光夜が？」
たまらず聖羅は鞄をひっ掴むと、コンクリートの地を勢い良く蹴った。
円堂「ちょ、おい、空翼！？」
俊足で立ち止まらずに走り続け、家まで到着した時には、空の半分が橙色から藍色へと変化し始めていた。
家の前にはパトカーが一台止まっており、赤と青のランプが辺りを染めていた。
光夜がパトカーに乗せられようとしていた所を引き止める。
一樹「息子がおまえを殺しそうになったことを、深く反省している。……すまなかった」
聖羅「謝らないでください。……じゃあ、僭越ですがお願いがあります」
一樹「何でも言ってくれ。欲しい物でも、金でも」
聖羅は顎に指を当てて考える仕草をした後、思い付いたように手をすぐに下ろした。
聖羅「では、1つ。……後継者を、光夜にしてください。
無関係で何の繋がりもない自分が、本来貴方たちの息子である光夜のことを踏みにじってまでなりたくありません。
血の繋がりがあり、息子である彼に後を継いだ方が、一樹さんたちにとって、家族としても幸せなのではないでしょうか」
一樹「……し、しかしだな……ウチは代々、優秀な人材を後継者にしてきた家系だ。
光夜の頭脳ではとても……」
聖羅「光夜はあたしが後継者になるのを憎んでいた。
何の関係もないあたしがなにかを成したところで誰かを不幸に陥れるのでしたら、あたしがその座につく必要性を感じません。
自分が特別なことをする必要は、何も無いんですから」
言うところまで伝えた聖羅は、今度は円堂に向き直った。
円堂「……空翼？」
聖羅「今まで散々好き勝手した。だからサッカー部を退部する。
正体バレたら選手として成り立たないし、別にそこまで叶えたいわけじゃなかったから。
……ほら、退部届」
ジャージのポケットから、くしゃくしゃになった紙を突き出して手渡した。
聖羅「じゃ。もうアンタらには関わんねーから」
円堂「…………」
円堂は、手元に握られた退部届の紙を見つめた。
……その時だった。
彼は聖羅の目の前で、それをズタズタに破り裂いた。
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ばっしゅ(プロフ) - え、円堂・・・(( (2014年8月17日 9時) (
レス) id: 211a3ef49a (このIDを非表示/違反報告)
まこう(プロフ) - 雷雨さん» 見てみる！！ (2014年6月21日 14時) (レス) id: 86db760eed (このIDを非表示/違反報告)
雷雨(プロフ) - まこうさん» 『LOVE STAGE!!』っていうアニメ知ってる?! 友達が教えてくれたんだけど、声優がやたらと豪華すぎる！公式サイト見てみて！絵もすごくカワイイんだよ！ (2014年6月20日 19時) (レス) id: 56e9aa1732 (このIDを非表示/違反報告)
まこう(プロフ) - 続編おめでとう！！更新頑張ってね！ (2014年5月19日 13時) (レス) id: 3e30f6238f (このIDを非表示/違反報告)
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