Before and... (ページ8)

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１曲弾き終わるとニコニコしながらパチパチと拍手する女の子

崇「ありがとう」

なんか照れるな笑

崇「歌うのとか曲聴くの好きなん？」

苦笑いしながらこくんとうなづいたその子

本当は好きやないのかな？なんて思ってたら

「Aちゃーん！」

遠くから多分この子を呼んでる女の人が走ってこっちへ向かってきた

「お迎え遅くなってごめんね～

帰ろっか」

その女の人と手を繋いで

俺の方へ笑顔で手を振りながら帰って行った

崇「Aちゃんっていうんや...」

また会えるかなって遠くなるAちゃんを見てたから

照「濵ちゃんあの子に恋したん？」

ニヤニヤしながら俺の名前呼ぶのは

担当医の桐山先生

照史って呼んでるけどな

崇「そういう訳ちゃうけどなんか不思議な子やな～って思っただけ」

照「ふ～ん、さっ、病室戻るよ」

車椅子を動かして病室へと戻った

崇「なぁ、あの子、Aちゃんやっけ？

ここに入院してる子やないんやろ？」

照「あぁ、通院してる子やなリハビリもしてるけど」

崇「あの子もどっか悪いんか」

照「まぁあのこの場合特別な感じやな

あの子一言も喋らんかったやろ？」

崇「確かに頷いたりするだけやったな」

照「声がでぇへんねん」

崇「え？」

照「ま、それ以上は個人情報もあるし何も言えんけど

だからまぁとりあえず普通に接してあげてや」

崇「おん」

歌うの好き？とか変なこと聞いてもうたことに後悔した

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