◇ ページ13
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「──あ、え、なんで？」
不意にこちらを向いた美門君と目が合った。透き通った瞳に引き寄せられてしまい、緊張しているのに目が離せない。
言葉が上擦って上手く言えない私に、美門君はふっと目を細めて微笑んだ。本当に同級生？ と尋ねたくなるくらい、恐ろしく優美なそれに私は微動だにしなかった。
「いや、俺のことずっと見てたからどうしたんだろって思ってさ。何も無いならいいけど」
「あ、う……その」
「ん、違うの？ なんでしょ」
なんとなく会話を終わらせたくなくて口を開いてみたけれど、何も浮かばない。
素直に顔が綺麗で見惚れていたと言うべきなの？ いやでも、流石にそれは。
色々と考えてしまった私に、美門君は柔らかく微笑む。さっきとは打って変わって、年相応の幼さの残る表情。
クラスの皆は、まだ彼がこんなに表情豊かだということを知らないだろう。普段は基本的にクールビューティーだし。
近くでいつも見ているからこそわかる、表情の絶妙な差異。これは、隣の席の特権ってやつだ。
私は少し嬉しくなって、思わず口角が上がってしまった。
「よくわからないけど、まぁ楽しそうだからいっか」
彼はそう呟いて、また黒板に視線を走らせる。
なんてことない、彼と私の時間。
席替えするまで、あともう少しだけ。
Fin.
ようやく割と楽しめのお話書けました。
翼は転校属らしいので、絶対こういう子いると思います。
隣の席の人羨ましいけど、授業に集中できないから大変そうですね。笑
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莉緒(プロフ) - アップルパイさん» 私も好きです！良いですよね。いつもありがとうございます。更新頑張ります！ (2020年5月30日 11時) (
レス) id: e9bdd05770 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - はぁー。タスクの｢ーーでしょ。｣って話し方すごい好きなんですよねー。更新頑張ってくださいね♪ (2020年5月29日 12時) (レス) id: f1623e6737 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - ハッ！翼のお話！？わーいわーい♪ちょっと見てきます！ (2020年5月28日 20時) (レス) id: f1623e6737 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - アップルパイさん» 更新しました！こちらこそ、いつもありがとうございます。進展あるといいですよね。 (2020年5月28日 14時) (レス) id: e9bdd05770 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - 更新…されてる!!ありがとうございます(?)私も、心から進展があるよう願います(笑) (2020年5月28日 9時) (レス) id: f1623e6737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉緒 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年5月26日 20時
