私の口は喋らなくていい事を喋るのが上手らしい*1部【名探偵コナン/トリップ】

41話 ページ44

あの後食事後に安室さんに追い出された私達は(主に私のせい)

店前で別れ、私1人で街をさまよっていた

工藤邸に帰れるかは不安だがまあ何とかなるだろ

…さてポアロからかなり歩いてきたから足が疲れたと悲鳴をあげている

目の前にはまあまあ広い公園

子供が数人いるがまあ…いいや

ふらりと公園内に入り木の影になっているベンチに腰を下ろし一息ついた

背凭れに凭れ首を後ろにだらけさせながら深く深呼吸をする

「…私せっかくの休日に何してんだろ」

ただ街を歩いてるだけとか…

コナン君達はきっとどこかで謎を解いているだろうし

赤井さんも赤井さんで命懸けの仕事をしているかもしれない

安室さんもポアロでバイトしながらも周囲を気にして動いている

この世界の状況をよく知ってる私がこんなにのんびりしてていいのか…

「…まあ、私に出来ることなんて殆どないけどね」

あそこの家と赤井さんにずっとお世話になるわけにも行かないしなあ…どっかでバイトするかな…

…いや、多分戸籍ないのにどうやってやるんだよ

はは、と口から乾いた笑いが漏れ後ろに垂れていた首を元に戻し前を見ると公園前に1台の車が止まったのが目の端に見えた

どこかで見覚えのある車だと顔をそちらの方向へ向けると後部座席から降りてきたのは

「うわっ……まって、今最大に会いたくないランキングトップのジンじゃん………」

アミューズメントパーク大好きなジンさんでした

ハァイ！ジン！今日は公園に遊びに来たのかな？(煽り)

……私キャラに会いすぎじゃない？ホイホイなのかな

じっと見詰めていると、視線に気付いたのかジンがこっちに振り向きばっちり目が合ってしまった

…死ぬ？

殺される？？？

ジンは私を数秒見つめた後、運転席から出てきたウォッカと一緒に公園の別道へと去っていった

……何だったんだ？

ていうかただ見てただけだしな、変なやつおったぞ程度やろ(適当)

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