私の口は喋らなくていい事を喋るのが上手らしい*1部【名探偵コナン/トリップ】

26話 ページ29

「安室さん！」

ポアロのドアを破る勢いで店内に入り、外から見えていたカウンターへと声を上げた

「…Aさん、お静かに御願いします」

サンドウィッチを作っていた安室さんが私に顔を向けにっこりとした笑顔を貼り付ける

「ｱ､ｽｲﾏｾﾝ…」

テンション高いのは仕方ない

だって"ストーカー"だと自白した事でどれだけ安室さんに対してうほうほしても疑われない！心のおじさんが大歓喜してるのを抑える必要ない！(気持ち悪がられるけど)

「とりあえずカウンター席にどうぞ」

「安室さんの真ん前でいいですか」

「…どうぞ」

一瞬怪訝な顔したやろ、浪速の迷探偵Aの目からは逃れられんで(別に浪速生まれでも浪速育ちでもない)

言葉通り安室さんの真ん前の席、カウンター席のど真ん中の席に座ると両肘を付き両手の甲に顎を乗せながら安室さんをガン見する

やあ〜〜相変わらずイケメンなベビーフェイス

「ところで、14時以降と伝えたはずですが…何故12時に」

「安室さんのサンドウィッチ通称あむさんどが食べたくて！」

「…そうですか、ところで…あの男は一緒じゃないんですね」

サンドウィッチを作りながら私に少し鋭い目線を向ける

…あ、赤井さん

「あぁ、赤…昴さんなら"行くなら君1人で行ったほうがいい"とか言ってて」

「…声真似上手ですね」

「安室さんの真似は声帯が"似てえねえからやめろ"と盛大に申すのでやりませんけどね」

「別にやってくれなんて頼んでません」

またニッコリと笑うと安室さんは出来上がったサンドウィッチを皿に乗せ、それを持ちカウンターから出ると後ろのテーブルに座っていた女性客にお待たせしました、と言いながら出していた

…安室さん目当てだなあの客

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