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つづき。
注意!!!
・知念さん女の子です。
・伊野尾さんでてきません。
・知念さんと山田さんメインのお話です。
以上のことが苦手な方は読まないことをおすすめします。
side ちねん
「ちねんにはこれとこれが似合うと思う!」
「あっ!新しくできたカフェじゃん!行こうよ!もちろん俺が奢るからさ!」
「ちねん〜〜〜ねぇ、ちねんってば〜〜」
「なに、、、。聞こえてるからそんなくっつくかないで。」
ただでさえ顔が整っているのに、その綺麗な金髪でさらに目立っていることを、涼介は気づいていないのだろうか。
すれ違う女の人達が隣の私に送る視線が痛い。
買い物なんか来なければよかった。
「ちね〜〜ん。今日どうしたの〜〜買い物行きたいって前にちねんが言ってたから来たのに〜〜」
たしかに誘った時は行きたかった。
ただ、買い物に行く意味がなくなってしまった今、楽しめるわけがないのだ。
おそらく今日までには、あの私の嫌いな甘ったるい匂いのするボディークリームがなくなるはずだったのに。
彼からの連絡がなくなったことで、あの匂いの出番も無くなった。
これまで頻度に差はあれど、途絶えたことのなかった連絡がパタリとやんだことに違和感は覚えつつも、こちらから連絡する勇気も、会いに行く勇気も持ち合わせていない私は、ただじっと連絡を待つだけだった。
そんなこと見栄っぱりな私が涼介に言えるはずもなく、目的もないまま無駄に目立つイケメンと買い物をするという地獄を味わっているのだ。
「ちねん、、、あの男となんかあった?」
右耳を触りながら、聞いてくる。
私に隠し事がある時の涼介の癖だ。
「なんで、、?涼介なんか知ってるの、、?」
「いや、、、べつに、、」
「涼介、私嘘つかれるの嫌いって知ってるよね」
分かりやすく目を泳がせる涼介を、睨みつけると案外簡単に口を割った。
「だって、、!!ちねんが傷ついてるの見てらんなくて!!!」
「なにしたの、、、」
「直接会いに行った、、ちねんを傷つけんなって言った、、」
「私頼んでないよね、そんなこと、、、」
言いたいことは山ほどあった。
それを言われて彼がどんな表情をしていたのか。どんな返事をしたのか。
でも涼介の顔を見て、なにも言えなくなってしまった。
私のことを純粋に思ってやってくれたのだろう、と分かってしまったから。
そしてその気持ちに友達以上のものが含まれていることに気づかないほど、私は鈍感でもなかった。
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作者名:あさり | 作成日時:2018年9月28日 4時