短編集(JUMP×JUMP) (ページ15)

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フォールンエンジェル in×cn ページ15

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いわゆる大人の関係ってやつです。
うまくまとまりませんでした。ごめんなさい。

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黒、白、黒、白。白。白。黒。

僕はオセロが好きだ。
黒と白の二択しかないから。
曖昧なものがどこにもないから。
昔からなんでもハッキリさせておきたいタイプだった。
曖昧なものをそのままにしておくことができない子だった。
自分の感情だって自分で理解して制御できていたから、怖いものなんてなにもなかった。

なのにどうしてだろう。
こんなにも彼への気持ちをはっきりさせることに、臆病になるなんて。

身体だけだと、割り切っていたはずだ。
あの時はハッキリしていたじゃないか。
僕だって彼の与えてくれる快感にしか興味がないはずだった。
彼が僕を抱いている時に、違う誰かを想っていることだって。
僕が朝起きた時、彼の姿があった試しがないことだって。
そんなこと僕には関係ないことで、あの時たしかに僕と彼はお互いに「白色」だったはず。

いつからだろう。

僕の色がどちらなのかわからなくなったのは。黒色なのか白色なのか、確かめるのが怖くなったのは。

白色のあなたは、それはそれは綺麗かつ残酷に笑う。
「まどろっこしいことを言わない知念は本当に聡明で可愛いね。そんな知念の愚かさが俺は好きだよ。」

聡明で愚かな僕は本当は気づいている。
自分がもう「黒色」だということを。
それに気づかないふりをする僕を彼が求めていることも。

いつのまにか真っ黒にしていたオセロ盤を眺めて思う。
こんな風に簡単に彼も「黒色」にできたらどれだけ良いだろうか、と。

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ちゃんと伊野尾さんのことが好きってわかってるんですよ。知念さんは。
でも、伊野尾さんは何も言わない、割り切った関係の知念さんを望んでるし、知念さん自身も伊野尾さんのことを好きだってことを認めたくない。

だから白黒はっきりさせるのが怖いんですね。
(まあ結果黒だって自覚してるんでなんのこっちゃって話ですけど)

やたら、割り切った大人の関係設定やりたくなってしまうんですよね。
しかも片思い。
申し訳ないな、とは思います。笑