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松村は何人かの足音がするのを感じていた。そして、背筋がピンと伸びる様な緊張感も感じた。
声がした後、扉が乱暴に叩かれた。居るんだろ！出てこい！と怒鳴る声が聞こえた松村は、扉の鍵を開けて静かに取っ手を押した。
その瞬間、男たちは松村の腕を背後で縛り、目を合わせられない様、つまり能力を使われない様に目隠しをつけた。自分よりも体格が良く屈強な身体の男たちだったため、松村は抵抗のしようがなかった。
村に着いたのだろう、村民たちの冷ややかな視線と声を感じた。膝をつかされ、松村は正座の様な姿勢をさせられた。
目隠しが外され、目の前にいたのは、悪魔だった。
『扉の鍵穴から中を覗いてきたのはお前か？』
勿論、自分ではない。扉の警備はあの日から外された。近づきもしていない。
いいえ、と答えたかったが、この視線の中とその後訪れるであろう未来を想像した彼は、認めてしまおうと決めた。
「…はい」
これで良い。
いいえと答えれば、小屋が知られている以上村民たちから何をされるか分からないし、もしかしたら殺されるかもしれない。仮に街に出てもすぐ傀魔法の能力者だと気づかれるだろう。
認めてしまえば、死ねるかもしれない。この忌々しい能力とも、おさらばだ。
『フッ、ハハハハハハ！意外にあっさりと認めるんだな。面白い！』
『だが、禁忌を犯した者にはそれ相応の処罰を下さねばならない』
悪魔はニタッと笑い、不気味な杖の先を松村の左胸に当てた。
鼓動が速くなるのを感じる。死ぬんだ、と思った。
『お前は過去を忘れることなく転生を繰り返す！同じ長さの人生を！永遠に！』
松村がその言葉を聞いて絶望した瞬間、左胸に強烈な痛みが走った。
何かが体をこじ開けて入り込んでくるような、裂かれるような、ビリビリと痺れるような。
グサグサと棘が心臓に刺さり破裂するような、痛み。
やがてそれは肩や首の方にまで広がった。
あまりの痛さに、松村は絶叫した。
悪魔が何か言っているが、あまりの痛さに聞き取れなかった。
ふっ、と意識は途切れた。
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ジェシー
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さっちい(プロフ) - mikimouse113さん» ありがとうございます！中々安定して更新は出来ませんが必ず完結まで持っていきますので今後の展開を楽しみにして頂けると幸いです🍀 (2022年12月13日 18時) (
レス) id: 7eebc34978 (このIDを非表示/違反報告)
mikimouse113(プロフ) - こんにちは！早速読ませていただきました！とても面白かったです！続き待ってます！ (2022年12月13日 16時) (レス) @page37 id: 865ffbdddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さっちい | 作成日時：2022年6月19日 12時
