032：全ては籠の中の鳥、(後編) ページ14
＊
dt「…あれ？」
深夜、ふと目が覚めてしまい水を飲みに行こうとした宮舘は、深澤の部屋の扉が少し開いているのに気がついた。普段はきちんと閉めているのに何故？
自分と同じで目が覚めたのだろうか、と部屋を覗くも深澤はいない。ダイニングにも誰もいない。
胸騒ぎがする。宮舘は急いで玄関の靴を確認した。…ない。
再度深澤の部屋を覗いた宮舘は、机に置かれたメモを見て目を見開き、大急ぎで全員を呼んだ。
＊
緊急で集まったものの、沈黙が続いていた。テーブルに置かれた無線とそこに貼られた紙を囲んで。
【全部終わらせてくる。 桜桃】
坂「…どうする。SnowMan」
実は、何度か深澤を尾行していたものの、毎回の集合場所だけで本拠地がわかっていないのだ。広告欄に何も書かれていなかった且つ全部終わらせてくるという深澤のメモから、彼が向かったのは本拠地。
SnowManが使っている無線にはGPSがついているため、本来ならこれで場所を特定できるのだが、それも見越して深澤は無線機を置いて行ってしまった。
だから、行きたくても行けない衝動に駆られているのだ。
mg「…あの、もしかしたらなんですけど、いいですか？」
iw「うん。どうした？」
mg「ふっかさんなら、多分どこかにその本拠地の場所のメモを置いておくと思うんです。
例えば…ふっかさんが大切にしてるもの、とか」
目黒の発言に、渡辺がハッとしもしかして、と呟いたかと思うと猛ダッシュで深澤の部屋に向かった。
あった！と部屋から聞こえ、渡辺が一枚のメモ用紙とアルバムのようなものを手に戻ってきた。
nb「去年あいつの部屋の大掃除手伝った時、このアルバムだけ凄い丁寧に手入れしてたんだよ。で、聞いたら…家族写真が詰まってるんだ、って」
お母さんもいる3人で撮った唯一の写真があるんだって、と渡辺が加えて言った。
そして、メモ用紙を確認すると、住所と簡単な手書きの地図が書かれていた。
iw「…行こう。ふっか一人で抱えるような話じゃない。俺らは9人で一つだ」
岩本の言葉に、全員が頷いた。
全員が準備を整え、どうか無事でありますようにという祈りと共に、２台の車が走り出した。
今日のJewelryメンバー(随時更新)
ジェシー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 891人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さっちい(プロフ) - mikimouse113さん» ありがとうございます！中々安定して更新は出来ませんが必ず完結まで持っていきますので今後の展開を楽しみにして頂けると幸いです🍀 (2022年12月13日 18時) (
レス) id: 7eebc34978 (このIDを非表示/違反報告)
mikimouse113(プロフ) - こんにちは！早速読ませていただきました！とても面白かったです！続き待ってます！ (2022年12月13日 16時) (レス) @page37 id: 865ffbdddc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さっちい | 作成日時：2022年6月19日 12時
