【第五人格】Jewelry love (ページ10)

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Jewelry love08 ページ10

ノートンの声がする。
ノートンの声に私の身体は正直に反応した。
気持ち的には今すぐ駆け寄りたい。
でも、このままじゃいつまでも変わらない…
好きなの…でもあなたはそうじゃない……

私は聞こえないふりをしてそのまま歩こうとした……

コトン…－

何かが私の所に落ちてきたと思ったら…

「えっ……きゃあああっ！！」

すごい力で後ろに引っ張られる…
やられた…これ、ノートンの磁石だ……

トンッ－…

背中に何かが当たると同時に強い力で抱きしめられた…

あー…この温もりを私は知ってる…
この落ち着く匂いを私は知ってる…

ノートン「逃がさない…」

この声を私は知ってる…

「……ノートン」

ノートン「どうして…俺を避けてるの？ねえ…A…」

ノートンが微かに震えている…
あの時と一緒だ……

私…なにやってるんだろう……
大切に思ってる、守りたい人をこんな風にして……

「…すき……」
ノートン「…え？」

私は、ノートンの腕にそっと手を添えて、頭をそこへ寄せる。
後ろから抱きしめられているからノートンの顔は見えない。
もちろん…私の顔も。

もう言ってしまおう…この関係が壊れるのは嫌だけど…
一歩踏み出さないと何も変わらない…
最初から私が勇気をだせば…それでよかったんだ……

「…ノートンが、すき……」