【第五人格】Jewelry love (ページ12)

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Jewelry love10 ページ12

ノートンside

走り去っていくAの後姿をただ見つめるしかできなかった。
どう声をかけるのが正解だったのか、
今の自分は答えなんてもっていない。

ナワーブ「おい、ノートン、どうした？Aがすげー勢いで走って行ったけど…何かあったのか？」

タイミングよく現れたのはナワーブだった。

俺は先ほどの出来事を話した。
Aに好きと言われたことも。

ナワーブ「ふーん……。で？」
ノートン「え？」

話終わった後にナワーブから帰ってきた言葉は疑問形だった。
で？と言われても…俺はどうしていいかわからないから話をしたのに、何を返せばいい？

ナワーブ「はー…で？お前はどうなんだよ」

溜息をつきながら続けられた言葉に俺は言葉をすぐに返せない。

ノートン「俺…？」

ナワーブ「Aが好きと言って、お前はどうなの？」
ノートン「そりゃー好きだ、仲間だし…」

ナワーブ「あぁぁぁーもう！面倒くせーな！」

俺の言葉にナワーブを頭をがしがしかき、声を上げた。

ナワーブ「仲間だから好きってそんな事聞いてるんじゃねーんだよ。じゃあーお前のAに対する気持ちは他のやつらと同じなのか？」

他の人と…

ナワーブ「俺はマーサやウィラが少し無茶したって、過保護にしてるお前を見た事ねーぞ。あそこまでAに執着するのはなんだ？」

言われてみればそうだ…
マーサやウィラだって少しくらい無茶なチェイスをする。
マーサにはチェイスを途中で代わってもらったことだってある。

だけど、ナワーブの言う通り、俺はA以外にこんな気持ちになったことなんて、一度もなかった…

ノートン「そっか…俺、Aにしかこんな風に思わない…」
ナワーブ「わかったか？…お前は、無意識のうちにAに惚れてんだよ！気づけよバーカ」
ノートン「はは…俺、Aの事…好きだわ」

ナワーブに言われてなんだかスッキリした。
さっきまでのモヤモヤした気持ちは嫉妬だったんだな…

ナワーブ「わかったなら早く行けよ、Aのとこ」
ノートン「あぁ。…ナワーブありがとう」

俺はAの部屋へと走る。
早く、この気持ちを伝えたい。
勇気を出して俺に好きと伝えてくれた君に…