今夜、海月の見える空で。【黄】 (ページ8)

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海月とクラゲ。ページ8

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「いらっしゃいま…、あれ、噂をすれば」

「え！？まさか…カイヅキさん！？」

『…こんばんは？』

「…やば、すごいな、、まさか今日会えるとは」

『…ふふ、あれ？なんか私、有名人？笑』

「いや、でもさ…カイヅキさんがまだクラゲちゃんだって決まったわけじゃないよ。ね、照」

「それもそうか。…あれ？おーいひかるー？大丈夫？」

『ひかる…、？』

あの、俺がずっと会いたかったクラゲの声で、名前を呼ばれた瞬間

心臓が、このまま死ぬんじゃないかって思うくらい変な動きをして

机に突っ伏したまま、顔があげれない。

そこに、、クラゲがいるのか…？

「だめだ、照さんショートしてる」

「せっかく女の子が来たのに」

『私、女の子なんて年齢じゃないですよ？笑』

「女性はいつでもかわいい女の子だよ」

「さすが舘さん、紳士！笑」

『涼太さんは紳士すぎるから女の子たちが変に期待しちゃうんですよ、よくない』

みんなの楽しそうな声を聞いてたらやっと少しずつ落ち着いてきた心臓と頭の中。

チラッと、顔を横に向けると不意に目が合った女性。

『やっぱり、ひかるだ』

なんてふんわり笑う彼女は紛れもなく、俺が会いたかったクラゲで。

夢みたいだ、

やっと、、やっと、、

「やっと会えた、」

『…久しぶり、ひかる』

「…てことは、やっぱり照が言ってた子って、、」

「…うん、彼女だよ」

「…すご、ほんとに会えちゃった…！」

『言ったでしょ？クラゲがいるところにまた行くよって』

「でも、何も連絡先とか…」

『…涼太さん、いつもの、いいですか？』

「…あ、もちろん、すぐ作るね」

「ねぇ、クラゲ…」

「ひかるの横にいる彼は友達？」

「え、…あぁ、そう、友達」

「阿部亮平です、初めまして」

「ふふ、初めまして、阿部さん。海月(かいづき)です」

「海月さん、珍しい苗字ですね？」

「ふふ、そうかもです」

ずっと会いたかった彼女は、なぜだか阿部と楽しくおしゃべりしてて。

なんか避けられてるよな話の逸らされ方して、少しむしゃくしゃして。

まじで、俺、余裕ない。

かっこわりぃ。