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【ほしぞら海月展】
手元のチケットには綺麗な星空と、クラゲのイラストが描いてあって。
正直、クラゲとかあんまわかんねぇし
なんなら海月 が『クラゲ』って読むことすら少し危うかったレベル。
スタッフのお姉さんに案内された方に進んでいくと、カーテンで仕切られた空間。
中に入ると目の前がキラキラと輝き出した。
「…すげぇっ、」
息を呑む、ってまさにこれかと思わされる。
カーテンで仕切られていたそのスペースは壁一面が星空みたいに輝いていて
その中で優雅に泳ぐたくさんのクラゲたち。
これは、思っていた以上に素敵すぎた。
ふわふわと浮遊するクラゲたちは、自由で繊細で。
触れたら消えてしまいそうなくらい儚く見える。
こんなに素敵なら、誰か連れてくればよかったな。
まぁ、誘えるやつなんていないんだけど。
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海月と星空。 ページ1
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｢あっちぃな…｣
初夏の夜。
東京の沢山あるビルのひとつ、最上階のイベントスペース。
既にTシャツ1枚とはいえ、もう夜もだいぶ暑い。
そんな最近の気候にはありがたい、ひんやりとしたクーラーの風がTシャツの下に篭ってた熱を少し冷ました。
仕事終わりに期限が今日までのチケットを持って、そのイベントの会場まで来たわけだけど。
手元には2枚。
…使うのは、1枚。
『いやー、奥さんと行きたかったんだけどさぁ、悪阻酷いみたいだから…せっかく2枚あるし、誰か誘って、ね！？』
なんて、にやにやしながらチケットを渡してきた俺の先輩。
残念ながら今の俺にはいない、好きなやつ。
そして悲しいことに、誘いたいやつすらいねぇから
今、1枚しか使ってないんだけども。
『チケット拝見しますね』
「あ、はい」
『…ありがとうございます、ではこちらにどうぞ。ゆっくりお楽しみくださいね』
「あ、ありがとうございます、」
全体的に薄暗い雰囲気のここは、たしかにデートにはもってこいかもしれない。
誰かにあげれば良かったかな、なんて手元にあるチケットを見る。
手元のチケットには綺麗な星空と、クラゲのイラストが描いてあって。
正直、クラゲとかあんまわかんねぇし
なんなら
スタッフのお姉さんに案内された方に進んでいくと、カーテンで仕切られた空間。
中に入ると目の前がキラキラと輝き出した。
「…すげぇっ、」
息を呑む、ってまさにこれかと思わされる。
カーテンで仕切られていたそのスペースは壁一面が星空みたいに輝いていて
その中で優雅に泳ぐたくさんのクラゲたち。
これは、思っていた以上に素敵すぎた。
ふわふわと浮遊するクラゲたちは、自由で繊細で。
触れたら消えてしまいそうなくらい儚く見える。
こんなに素敵なら、誰か連れてくればよかったな。
まぁ、誘えるやつなんていないんだけど。
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作者名：maoka. | 作成日時：2023年8月4日 19時
