Distiny #2【Mizuki & Ryo】

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___『私、瑞稀のこと好きだよ』




家族として、……お兄ちゃんとして、


真っ直ぐと俺を見つめる視線には、迷いひとつなかった。


はしもっちゃんは馬鹿だね、




「俺も、Aのこと、もちろん……大好きだよ、こんなに可愛い妹、なかなかいないでしょ？」




嘘偽りない、Aの言葉。


やっと、俺に嘘をつくのやめたね。


昔からそうだった、


はしもっちゃんには何でも、素直に零すのに、


俺には、ちょっとした境界線が引かれてたの、薄々気付いてたよ？


そりゃ、そうだよね。


俺だって、Aにずっと自分の気持ち隠して、誤魔化し続けてきたから。


こんな日になっても、最後になっても、


本音は言えないみたい。


でも、これが、


恋心を隠すことが、


父さんと母さんと、Aと、俺の、大切な家族守ることなんだろう。


そして、はしもっちゃんにとっても。


Aに向けた決して “ ちっぽけじゃない ” 愛情は、これで正解なんだと思う。




___「じゃあ、ここまでだね」




牧師と、はしもっちゃんが立っているところに着いて、俺の役目は終了。


24年間、たくさんの幸せをありがとう、


唇を噛んで俯くはしもっちゃんの背中を叩いて、Aの背中を押した。




「二人で、幸せになってね」




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