Page 42 * mizuki ページ42
.
何度も解いた過去問、このまま行けば合格は間違いないだろう、って進路の先生からも言われた。
合格したら家を出て、Aとはしもっちゃんと離れて暮らすことになる。
近くにいると、想いが消えてくれない。
募るばかりの恋心と、時々抱えきれなくなってしまいそうになる衝動。
「父さん、母さん、話があるんだけど」
*
両親の許可は得て、はしもっちゃんにも話した。
他には誰にも言ってない、もちろん隣でへらへらしている彼女にも。
「瑞稀くん、ここ聞きたいんだけど、」
「今これ解いてるから無理、先生に聞きに行けば？」
正直、もう彼女と付き合ってる必要はないけど、別れ話をするのすら面倒くさい。
とりあえず、勉強の邪魔はしないでね、と釘を刺して席を離れた。
彼女にしてることは、最低だと思う。
でも、A以外の女の子に優しくなんて出来なくて。
『あれ、瑞稀図書室いたんだ』
「A、」
どうしようもなく、好き。
だけど、だから、離れなくちゃ。
『赤本もうやってんの？』
「……いや、まだ見てるだけ」
さり気なく、T大の赤本を隠して隣に座るように促す。
ちょっとくらいいいよね、
「はしもっちゃんは？」
『講習受けに行ってる、すごくない？涼ちゃんが自主的に講習なんて！』
「……すごいね、」
Aのためだよ、それ。
気づいてないかもしれないけど、はしもっちゃんはAのためなら何でもしてきたんだよ、今までずっと。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1496人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みな(プロフ) - 重い瑞稀くん大好きです…泣 (2019年4月6日 19時) (
レス) id: fa95af4103 (このIDを非表示/違反報告)
hona0216(プロフ) - 毎回凄い面白くて楽しみです！涼くんと最後結ばれるのが見てみたい気もしてきました、、(笑) (2019年4月5日 9時) (レス) id: c67cdb877e (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - Lunaさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします……！ (2019年3月28日 18時) (レス) id: 9c6ea69461 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 今回も面白かったです！毎回、展開が気になるので更新頑張って下さい。応援してます(^O^) (2019年3月26日 0時) (レス) id: fca9aa730a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アオ
x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5&scr=novel/jeyuto01...
作成日時：2019年3月23日 11時
