Distiny【Mizuki & Ryo】

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何もかも、面白くない。


他の男の匂いを身にまとった妹、


人のモノに手をだす幼馴染み、


めんどくさい彼女。




「ほら、こっち来て」




お風呂の中に連れ込んでシャワーを浴びせた。


飛び散る冷水、


小さく悲鳴を上げるA。




『何すんの？！』


「洗い流してあげようと思って」




頭から水を被ったAの制服は、水分を含んで白い肌に張り付いている。


思わず、息を飲んだ。




「濡れて、気持ち悪いでしょ？」


『ヤダヤダヤダ！離して、っ！』




思い切り突き飛ばされて、やっと我に返る。


何やってんだろ、こんなこと、


……この先、自分がしようとしていたこと、


それを考えたらゾッとした。


修復不可能な、兄妹になってしまう。




『瑞稀おかしいよ、』


「……ごめん」


『出てって』


「……ごめん」




ただ、謝ることしか出来なくて、


浴室内の電気を付けて、洗面所を出た。




「……なんで、」




何で、俺たちは兄妹として生まれたんだろう。


他人として出会っていれば、


___兄妹じゃなかったとして、Aが俺のことを好きになってくれる保証なんてないんだけど。


俺は、きっと、他人だったとしてもAに恋してたんだろう。




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