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朝が来なければ、と願ったって必ず朝は来てしまう。
カーテンを閉めずに寝たから、窓から朝日が入り込んでくる。
スマホを開くと現在の時刻を知らせる数字と、
涼ちゃんからのメッセージを知らせる通知が数件。
まだ、6時前、いつもなら二度寝をするけれど、
昨日何もせずに寝たから、もう起きないと、と身体を起こした。
それに、二人と顔を合わせるのは気まずいし。
とりあえず、頭をすっきりさせようとお風呂に向かった。
*
「あら、今日早く出るの?」
『お母さん、おはよ。昨日早く寝たから目、覚めちゃって』
シャワーを浴び終わって、水を飲もうとキッチンに向かうとさっきはいなかったお母さんの姿が。
…お母さん、こんなに朝早くから起きて、朝ご飯とかお弁当とか作ってくれてるんだ。
「昨日、瑞稀が呼びに行ったのに全然起きてこなかったから」
『…えー?ほんとに瑞稀起こしに来てくれた?』
慌てて笑顔を張り付けて、とぼけて見せる。
やっぱり、昨日のあれは夢じゃなかったんだ。
「ま、せっかく早く起きたなら準備手伝ってくれる?」
『うん!何すればいい?』
血の繋がらない私にも、瑞稀と変わらず愛情をもって接してくれるお母さん。
『…いつも、ありがと』
「なんか言った?」
私はこの人を、この人たちを、捨てることなんて絶対にできない。
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みな(プロフ) - 重い瑞稀くん大好きです…泣 (2019年4月6日 19時) (レス) id: fa95af4103 (このIDを非表示/違反報告)
hona0216(プロフ) - 毎回凄い面白くて楽しみです!涼くんと最後結ばれるのが見てみたい気もしてきました、、(笑) (2019年4月5日 9時) (レス) id: c67cdb877e (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - Lunaさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします……! (2019年3月28日 18時) (レス) id: 9c6ea69461 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 今回も面白かったです!毎回、展開が気になるので更新頑張って下さい。応援してます(^O^) (2019年3月26日 0時) (レス) id: fca9aa730a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオ x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5&scr=novel/jeyuto01...
作成日時:2019年3月23日 11時