Page 19 * mizuki ページ19
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頭が痛い。
理由は分かってる、寝不足だ。
隣にいる女の、うるさい声がガンガンと響く。
……はぁ、最悪。
「瑞稀くん聞いてる?」
「あー、うん」
正直、それどころじゃない、どうせくだらない話してるんでしょ?
「いいの?」
「何が?」
「やっぱり聞いてないじゃん!……その、今度瑞稀くんの家行きたいなぁ、って」
「……あぁ、うん、いいよ。今日、来れば?」
父さんと母さん、今日デートらしいし。
昨日の今日できっとAは早く帰って来ないだろう。
はしもっちゃんとどっかデートでも行くんじゃない?
「いいの?!」
「いいけど、男の家に来るってどういうことか分かってる?」
わかりやすく顔を赤くする彼女。
むしゃくしゃする、……もう、どうでもいいや。
*
___「…お邪魔します」
控えめにそう言って、玄関に靴を揃える。
Aと同じ制服に、大きな目に、サラサラな黒髪。
今まで寄ってきた女の中で、一番Aに近かった。
似てるなんては思わないけど。
「俺の部屋、階段上がって右だから」
「…あ、うん」
強ばった身体に、上擦った声、きっと今からされることに緊張でもしているんだろう。
「ね、本当にいいの?」
……俺は、お前のことなんて興味の欠片もないけれど。
「うん、……私は瑞稀くんのことが好きだから」
ちょっとした罪悪感、でもこれがAだったら、なんて。
こんなことを考える自分が心底嫌になった。
それをかき消すように、白いシーツに彼女を押し倒した。
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みな(プロフ) - 重い瑞稀くん大好きです…泣 (2019年4月6日 19時) (レス) id: fa95af4103 (このIDを非表示/違反報告)
hona0216(プロフ) - 毎回凄い面白くて楽しみです!涼くんと最後結ばれるのが見てみたい気もしてきました、、(笑) (2019年4月5日 9時) (レス) id: c67cdb877e (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - Lunaさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします……! (2019年3月28日 18時) (レス) id: 9c6ea69461 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 今回も面白かったです!毎回、展開が気になるので更新頑張って下さい。応援してます(^O^) (2019年3月26日 0時) (レス) id: fca9aa730a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオ x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5&scr=novel/jeyuto01...
作成日時:2019年3月23日 11時