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お腹の上では樹の大きな手が

円を描くように動いていて

もう片方は、私の右手と繋がっている。


樹「痛いの飛んでけ〜」


「ふふっ」


樹「なに?なんで笑った?」


「低い声でミスマッチだったから思わず...」


樹「んふっ」


照れた姿を隠すように、私の頭をポンポンと叩いて


樹「よし、ご飯食べよ」


とiPhoneを弄り出した。




樹「うどんとかなら食べれる?」


「うん、だいじょぶ。わざわざ配達?わたし動けるよ」


樹「配達か…まぁそんな感じ…」


診察室だと飲食は出来ないから

空いている宿直室まで向かうことにした。


お互いに制服を着ているために、周りの目が気になって

隣を歩いているにも関わらず

一定の距離を保っているのがなんだかもどかしい。



エレベーターに乗り込んだ瞬間に


樹「はぁなんか変な感じ」


「なんか無駄に緊張しちゃった」


どうやら樹もそわそわしていたみたい。


宿直室に2人で入って

どうやら部屋まで届くらしいご飯を待った。






「ねぇ、ドクターを使うなんて贅沢すぎるよ」


お待たせしました〜、ってコンビニの袋を掲げて

部屋に入ってきたのはまこちゃんだった。



樹「慎も一緒に食べる?」


慎「いや、遠慮しときます。お二人でゆっくりしてください。Aさんお大事に!」


樹の誘いに、顔の前で手をブンブン振って

断っていたまこちゃんは

持ってきた食料を置いてすぐに退室した。


「まこちゃんも疲れてるんだから」


樹「ふっ慎はドMだから遣うと喜ぶんだよ」


「もぅ…そんなS心はしまって」



樹「でもほんとに、しんどい時は俺でも慎でも、ちゃんと頼るんだよ」


「わかったよ。ありがとう」


樹「よし。食べよう」


真剣な顔から一転、ニコッと笑って

コンビニの袋に手を伸ばした樹。



ちょっぴり心配性な彼だけど

心に届く優しさと愛で幸せに満たされた。

Makoto→←05



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なんなん(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございます! (2020年9月28日 0時) (レス) id: c39d756b20 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - お医者さん甘々過ぎませんか?!めちゃくちゃ好きです... (2020年3月30日 9時) (レス) id: c8edbc60b6 (このIDを非表示/違反報告)
るぴ(プロフ) - このシリーズめちゃめちゃ好きです、、何回も読んでしまいます…! (2020年2月11日 4時) (レス) id: f453390bda (このIDを非表示/違反報告)
あらほく(プロフ) - 今回のお話もめっちゃよかったです!!Doctorのネクストめっちゃ好きです!!北人くんの提案なんですが、アレルギー科とかどうでしょうか!!でも個人的には内科の北人くんがいちばん見たいです!! (2020年2月11日 1時) (レス) id: 5f3be8e34d (このIDを非表示/違反報告)
ice(プロフ) - このお話が大好きです!彼女さんが病院で働いてるのに苦手なのもキュンとします!北人くんは天才外科医とかどうですか??心臓外科医とかでも素敵だと思います!偉そうにすみません、、 (2020年2月10日 22時) (レス) id: 1955346fe9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みやあ | 作成日時:2020年2月3日 20時

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