Team Doctor -RMPG-【2】

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背面の聴診も終わって

体の緊張がやっとほぐれた時に


慎「ごめん、もう一回だけ」


再び胸に聴診器が当てられて

予想していなかった動きに、体が硬直する。



慎「さっきよりも深く、ゆーっくり深呼吸してみて」


言われた通りに、意識して息を吸い込んだ。


慎「そうそう、今度はゆっくり吐き出して」


たまに肌に触れる慎の手に過敏に反応してしまって

モジモジと落ち着かない時間だった。



慎「はい、もう良いよ。何度もごめんね」


やっと診察が終わって

ボタンを止め直してくれている慎に思わず聞いてみた。


「なにかあった...？」


慎「まだ喘鳴聴こえてる。点滴した方が良い思うけどなぁ...」


「やだぁ..もう帰りたい」


慎「うーん、そうだよね......」


慎を困らせているのは分かっているけど

固い処置室のベッドよりも

慎と一緒に家のベッドで寝たい。


慎「じゃあ家で点滴頑張れる？その約束が出来るなら一緒にお家に帰ろう」


「家で点滴がんばる」


慎「よし、じゃあ準備してくるから待ってて」


近くにあったパソコンで薬剤のオーダーをして

着替えに向かった慎。


わたしもゆっくりと着替えて帰る準備を整えた。



同棲していることはおろか

交際していることすら公にしていない為

朝の出勤は職場の最寄りの駅で別れ

帰りは待ち合わせなんてしたことなかった。



しかし今日の帰り道は

隣にぴったりと慎が寄り添っている。



2人並んで歩いたのは初めてで

お互いに浮き足立っていたのは良い思い出。

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