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トントントン、トントントン
台所から、規則的な心地いい包丁の音が聞こえる。
母親が晩御飯の支度をしてる時を、思い出してしまって。
「...なんか、手伝いますか、」
椅子から立ってそう言ってしまった。
「んー...と、なら、テーブルを拭いてもらってもいいですか？」
「ん、了解です。」
真っ白い清潔そうな布巾と、アルコール消毒のボトルを渡される。
木目調の暖かい雰囲気のテーブルを拭いていると。
「...これ、は」
ふと視界の端に入った写真。
綺麗な女性と、かっこいい男性。
その間にいる可愛らしい女の子。
背景は丁度このテーブルの横らしくて、テーブルの脚が映り込んでいた。
この真ん中の女の子は店員さんで、その両隣は両親だろう。
でも若そうな両親で、家族団欒な、いい雰囲気が写真から伝わってきて。
それなら、なんでカフェを1人で。
さすがに娘1人にこんなに大きくて、綺麗な一軒家とカフェを任せるだなんて、...俺は思えない。
「っ、あの、」
「両親ね、死んじゃったんです。」
「え、」
「すいません、写真を見てるのが見えてしまったから。」
突然遮られた声と、少しだけ予想していた答えに情けない声が出る。
「あの、すいません、勝手に見ちゃって、」
「いえ、いいんです、私がそこに置いていたので。」
いつもとは違って少し、悲しそうな笑顔。
そんな顔、見たくなかったんやけどな。
でも、俺がその種を蒔いてしまったのか、と思うと少し悔しくなる。
「数年前に、事故で亡くなってしまって。
両親の頃からこのカフェをやっていたらしいので、私が継いでるんです。」
1人なので、あの頃とは違って寂しい感じですけど、と言葉を付け足される。
トン、と気付いたら止まっていた包丁の音が再開されて、ハッとする。
「あの、俺、そんなこと、思い出させてしまって、」
「謝らないで下さい、過ぎたことは、仕方が無いことなので。」
「...でも、」
俺は、貴方のそんな悲しそうな、顔なんて、
「...出来ましたよ、さあ！食べましょう！」
再びパッ、と見せられた笑顔はいつも通りの綺麗な笑顔だったけど、
俺にはそれが作り笑いにしか見えなくて。
嬉しいはずの、楽しいはずの昼御飯も何故かシン、と沈んでて。
嗚呼、なんてことしたんや、なんて自分を悔やんでも、もう遅かった。
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肩サラダ - めっちゃ好きです。。。最高です。。。更新楽しみに待ってます！！！頑張ってください！！！！！！ (2019年5月26日 16時) (
レス) id: dfa81ef2dc (このIDを非表示/違反報告)
かほり(プロフ) - はじめまして。レトさん最高です(Ｔ＿Ｔ)更新楽しみにしています(Ｔ＿Ｔ) (2018年2月23日 3時) (レス) id: 62d246ded5 (このIDを非表示/違反報告)
林檎丸(プロフ) - カルタさん» ありがとうございます！四人の絡みは少しこだわったところなので、そう言っていただけて嬉しいです。頑張ります！ (2018年1月20日 11時) (レス) id: e562c9ed29 (このIDを非表示/違反報告)
カルタ - めちゃくちゃ面白くてニヤニヤしちゃいます…！！4人の絡みがまるで動画見てるかのようです！続き楽しみにしています(^○^) (2018年1月17日 17時) (レス) id: b104955f0a (このIDを非表示/違反報告)
林檎丸(プロフ) - 雪乃 空さん» 前回とは違くほわほわ系で行っちゃいます...！頑張ります！ありがとうございます！ (2018年1月5日 2時) (レス) id: e562c9ed29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎丸 | 作成日時：2018年1月1日 4時
