《 16 》 ページ18
「じゃあ、バイバイ！」
「じゃなー。」
すっかり暗くなった夜空の下に、4人で出る。
フジくんとキヨくんとは路線違いで、別れの軽い挨拶をして2人ずつで別れる。
「...今日は、すいません。折角2人で出かけたのに、フジくんと盛り上がっちゃって。」
「ううん、いいんですよ。久々に会ったんなら仕方ないし。」
駅までの道のり、人通りが多い中、いきなりAさんが止まって、俺の裾を掴んだ。
「ど、どうし」
「...また、今度お出かけしてください。」
もう100点、なんて可愛いんや、全てを許してしまう。
ごめんフジくん、さっきまで今度会ったら無意味に殴ろうと思ってた。
「是非、今度誘いますね。」
「楽しみに待ちます。」
ふわりと微笑まれ、隣に並んで歩き出す。
駅の中は帰宅ラッシュで人が多くて、かなり混雑してる。
「あの、Aさん。」
「は、はい？」
きゅ、と手を繋いで。
目を見つめると、不思議そうに俺を見た。
「俺、Aさんのこ、」
突如ホームに鳴り響く電車の轟音。
人のざわめきなんかも聞こえなくなって、世界はその音に包まれる。
「...レトルト、さん？」
「...ごめんなさい、やっぱり、何でもありません。」
するり、と繋いでしまった手を離す。
漢、レトルト。
漫画さながら、告白の言葉が電車にかき消されました。
1歩一緒に電車に乗ると、馬鹿らしさがこみ上げる。
そもそも人が多い中告白しようなんて、何を考えていたんだ。
もっとしっかりした所で告白するべきだ。
「...あの、レトルトさん、さっき何言おうとしてたんですか？」
「え！？あ、えー...と、あ！Aさんの！か、髪飾り素敵だなって。」
「ああ、これ、高校卒業する時にフジくんがくれたもので。」
「あー...、そうなん、ですね。」
「はい、素敵なもので、気に入ってるんです。」
そう言って、髪飾りを愛おしそうに触って軽く微笑んだ。
...俺の、勘違いやったら、本当、嫌な勘違いなんやけど。
Aさん、フジくんのこと好きだったり、したり。
「そんなのありえませんよ。」
「えっ、口に出てました、？」
「はい。フジくんはただの幼馴染みです。」
そう、と返事をして、電車に揺られる。
Aさんがそう思っていても、フジくんがどう思ってるかなんて、わからない。
妙な焦りが俺の中に生まれてしまった。
続く (更新停止中)
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肩サラダ - めっちゃ好きです。。。最高です。。。更新楽しみに待ってます！！！頑張ってください！！！！！！ (2019年5月26日 16時) (
レス) id: dfa81ef2dc (このIDを非表示/違反報告)
かほり(プロフ) - はじめまして。レトさん最高です(Ｔ＿Ｔ)更新楽しみにしています(Ｔ＿Ｔ) (2018年2月23日 3時) (レス) id: 62d246ded5 (このIDを非表示/違反報告)
林檎丸(プロフ) - カルタさん» ありがとうございます！四人の絡みは少しこだわったところなので、そう言っていただけて嬉しいです。頑張ります！ (2018年1月20日 11時) (レス) id: e562c9ed29 (このIDを非表示/違反報告)
カルタ - めちゃくちゃ面白くてニヤニヤしちゃいます…！！4人の絡みがまるで動画見てるかのようです！続き楽しみにしています(^○^) (2018年1月17日 17時) (レス) id: b104955f0a (このIDを非表示/違反報告)
林檎丸(プロフ) - 雪乃 空さん» 前回とは違くほわほわ系で行っちゃいます...！頑張ります！ありがとうございます！ (2018年1月5日 2時) (レス) id: e562c9ed29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎丸 | 作成日時：2018年1月1日 4時
