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音が嫌いだった。
けたましく響く電話の音が。
あたしを責め立てる、凛とした音が。
『あなたのせいよ』
『あなたがいるから、あたしたちは苦しいのよ』
『あなたの父親は、ろくでもない男よ』
『苦しい。あんな男のせいであたしたちは苦しいのよ』
『お前の母親は薄情な女だ』
『お前に愛情なんてない。
ただ金が目当てなんだ。かわいそうに』
『『『かわいそうに』』』
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「…………知りたいから？」
なぜと聞かれても、特に理由なんてない。
ただ知りたいだけ。
すると草薙さんは、はぁと息を吐いた。
草「…まぁAちゃんの２倍は上やで」
答えになってない答えに、あたしはそれ以上聞けなかった。
どことなく、悲壮感が漂っていたからだ。
重いというより、軽い方だと思うけど
大人の事情というやつだろう。
「……………へぇ〜」
十「そんな気にすることでもないのにねー」
八「？？」
十束が陽気な声をだし、八田が？マークを頭に浮かべる。
草「お前にはおじさんの悩みなんて分からへんわ」
十「自分でおじさんって言っちゃってるよ」
八「でも十束さんも草薙さんも尊さんも
あんま年変わんねぇすよ」
十「八田はまだ未成年だもんねー」
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草「ほら、この話はもう終いや。
腹へったやろ？二人とも手伝い」
十「はいはーい」
八「ええなんでだだだだだ！！」
草「手伝い。な？」
八「…………はいっす…」
草薙さんが八田の頭をギシギシと掴む。
メキメキと不吉な音がした。
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コトッと音をして、あたしの目の前にケチャップたっぷりオムライスが置かれる。
+トマトジュース。
…………………なんか、赤い。
草「どないしたAちゃん。
遠慮せえへんでええよ」
「……………………いただきます」
草薙さんは、もう気にしてないようだ。
それが逆に恐い。
ア「A。おはよう」
アンナが２階から下りてきた。
ちょこんとあたしの隣に座る。
草「なんかええな。
子供とはいえ女子がいると、こう和むわ」
「………はぁ」
草「アンナ、尊はどないした」
ア「眠いから先に食ってろって」
草「あのアホ。食生活偏りすぎや」
「大変ね」
草「ま、今に始まったことやないけどな」
困ったように目尻を下げる草薙さんに、
あたしは小さく笑った。
「なんか、草薙さんが常識人に見えてきた」
草「ハハ、なんやそれ」
ここは本当に居心地いい。
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A＆U(プロフ) - 凄く面白いです！！がんばってください(≧▽≦) (2014年1月9日 21時) (
レス) id: 293696b207 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫君♪ - 尊さぁぁあんっ いい人だっ はっ！はじめまして！ 面白いです！ 頑張ってください！ (2013年1月11日 20時) (レス) id: 6b0e34205e (このIDを非表示/違反報告)
イルル - おもしろいですね！続きが楽しみです！ (2012年12月3日 17時) (レス) id: ea4071a7ba (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2012年12月2日 19時
