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あのね、 ページ10

「おい、リン?流石に飲み過ぎやって」

それは、ウイスキーの残りが1/3になったときにかけられた声だった。私としてはまだまだ全然平気なのだが、なんだか今日は酔いたい気分だったので追加のお酒を買いに行こうとしたのだ。

上着を羽織ってコンビニに行こうとしたのを腕を掴まれ止められている。

「え〜、もうちょっと飲みたい!」

「あんだけ飲んでまだ飲む?!」

「飲むよ!せっかく早い時間から飲み始められたんだし、まだいける」

「俺が行くから、リンネは家にいろ。なに飲みたい?」

「え、ローレン優しい!ビールを3本ほどお願いします!」

「お前は自分が女ってこと少しは自覚しろ。行ってくるから大人しく待ってろよ?」

ため息をついたかと思えば、場所を入れ替えるようにぐんと腕を引かれ、アルコールを摂取した身体は簡単に後ろへとふらついた。ゆるいTシャツでコンビニに出かけるローレンを見送り、意外と紳士なんだなあと新しい一面を知る。

まだ酔ってはいないけれど、少しだけ鈍る思考でこれからのことを考える。いくらローレンが今まで通りでいてくれるだろうとはいえ、こうも女の子扱いをされてしまうようでは調子が狂う。

今まで通りでいたい。私のわがままだ。思い返すのはグループにいたときの記憶。私を1番最初に女の子扱いしだしたのは誰だったか、今では忘れてしまったけれどその日から徐々に増えていった誹謗中傷。

ローレンが私を女だと言いふらすような、態度で示してしまうような人だとは思っていないけれど、どうしようもなく怖い。

私は自分の過去を秘密にしたままローレンに甘えていいのだろうか。それはズルいんじゃないだろうか。

玄関先で体育座りをしながらそんなことをぐるぐると考えていると、ガチャと扉が開く音がした。

膝に埋めていた顔をあげると、驚いた顔でこちらを見つめるローレン。

「何してる?!まさかずっとここにいた?廊下暑いじゃろ。ほら、ビール買ってきたから戻るぞ」

「ありがとお」

ほら、と差し出された手を掴む。そのまま立ち上がりいそいそとリビングへと戻る。

ビールを一本ちょうだいし、カシュッと小気味いい音が鳴る。ふと、タバコの香りがする。コンビニの前で吸ってきたのだろう。ローレンはいつだって私を気遣ってくれている。

ローレンなら、私の過去ごと受け止めてくれるのでは。というか、もう秘密は作りたくなかった。誰かに聞いてほしいだけなのかもしれないけれど。

「ねえ、ローレン。あのね、」

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まつりか(プロフ) - ひかりさん» ひえ、生きがいにしてくださっているなんてお世辞でも私には過分なお言葉です…!ありがとうございます!捻り出して続き書きます! (2月18日 7時) (レス) id: b15522b6ae (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 更新ありがとうございます🩷今の私の生きがいです!これからの展開予想でドキドキしちゃいますね!応援してます(^^) (2月17日 22時) (レス) id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
まつりか(プロフ) - ひかりさん» コメントありがとうございます〜〜〜!自己満足で書いているものですが、そう言っていただけてとても嬉しいです!やっと続きを思いついたので、またぼちぼち更新していく予定です! (2月15日 11時) (レス) id: b15522b6ae (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 最高です!優しい推しの姿想像してドキドキしちゃいました。続き楽しみにしています! (2月15日 0時) (レス) @page35 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
まつりか(プロフ) - あーこっとさん» こちらこそ読んでくださってありがとうございます!コメントまでしていただいてとても嬉しいです!感謝です! (10月9日 12時) (レス) id: 117b51e2b8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつりか | 作成日時:2023年10月8日 9時

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