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「噂には聞いてたけど防音室ガチ広いやん」
「あ!あれ!りんちゃんの楽器たち?!」
「ご飯置きたいんやけどテーブルないん?」
「床でいいべ」
私がコメントと一緒に戸惑っている後ろでくつろぎはじめる4人。せめてきたなら配信に参加してくれ?「おい」と声をかけると、「いまパーティーの準備してるから待って」と何故か私がお預けを食らう始末。
予想以上に床に広げられていく食べ物達の清潔感の無さに耐えきれず、テーブルを用意し私も準備に参加。リスナー、ほったらかしてごめん。
紙コップに飲み物を注ぎ、全員がグラスを掲げる。「改めて、2周年おめでとう!」と乾杯を交わし、一口飲んで私は画面前に戻る。
「ごめん、なんかパーティー始まっちゃった。ガチでここ音野家なんだけど、しばらく歌は歌えないかも。ごめんね?」
いいよー!、楽しそう、仲良いと次々に流れていくコメントにとりあえず炎上はなさそうかなと安心する。
4人を画面に出す準備なんてもちろんしてないから音声でしかみんなにはお届けできないけど、せっかくいるならどうにかして企画を作って巻き込みたい。
チキンを頬張る男4人をじっと見つめていると視線を感じたのだろう、ローレンがこちらを見る。やはり警備部隊なだけあって人一倍敏感なのだなと変に感心した。
お肉にかぶりつきながらこてんと首を傾げる。いかんなあ、なんだか最近ローレンのこういう要所要所の仕草を可愛いと感じてしまって仕方がない。庇護欲、なのだろうか。
またしっかりと口の端にお肉の衣をつけている。それすらもかわいい。ふっと笑って、自分の口の端を指先で叩いて付いてるよアピールをする。
「まじ?どこどこ」
「右端んとこ」
親指でピッと唇の右端をこすり、取れた食べかすを口に含む動作はなんとも男らしかった。こいつ、本当にギャップの鬼だよな。2個目に手を伸ばしたローレンを見て、彼の胃袋に全ておさまってしまうのではないかと心配になった。
「俺のお肉も残しといてよ?」
「あー!ろれさん2個目早すぎ!!」
「お前もっと落ち着いて食べろよ」
「ローレンストップ!言うタイミングなくなるやんか!」
「そうだったそうだった」
なんだ?と頭に疑問を浮かべていると、床に座していた男たちが一斉に立ち上がった。全員長身だからだろう、圧迫感がすごい。少し後ろにのけぞりながら先の展開を見守る。
「音野輪音さん!」
「はい」
「マネージャーから預かってるお知らせが2つあります!」
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まつりか(プロフ) - ひかりさん» ひえ、生きがいにしてくださっているなんてお世辞でも私には過分なお言葉です…!ありがとうございます!捻り出して続き書きます! (2月18日 7時) (レス) id: b15522b6ae (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 更新ありがとうございます🩷今の私の生きがいです!これからの展開予想でドキドキしちゃいますね!応援してます(^^) (2月17日 22時) (レス) id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
まつりか(プロフ) - ひかりさん» コメントありがとうございます〜〜〜!自己満足で書いているものですが、そう言っていただけてとても嬉しいです!やっと続きを思いついたので、またぼちぼち更新していく予定です! (2月15日 11時) (レス) id: b15522b6ae (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 最高です!優しい推しの姿想像してドキドキしちゃいました。続き楽しみにしています! (2月15日 0時) (レス) @page35 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
まつりか(プロフ) - あーこっとさん» こちらこそ読んでくださってありがとうございます!コメントまでしていただいてとても嬉しいです!感謝です! (10月9日 12時) (レス) id: 117b51e2b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつりか | 作成日時:2023年10月8日 9時