本音 side.lrn ページ16
リンネがまだ帰ってこない。配信をしていてもソワソワと連絡が来ないかスマホを逐一確認してしまう。もう日付を越したというのに、仕事にしてはいささか遅い。もしかしたら自宅に帰ったのだろうか、このクソ暑いなか。
リンネのことだ、帰る前には一報くるだろうと見越しているが、こんなんじゃろくに配信もできないと早々に切り上げた。
リスナーからは今日エイム調子悪い？と言われてしまう始末。苛立ち、なんだろうか。気持ちを落ち着かせるようにタバコを手に取り一服する。カンッとライターを放り投げて、またスマホを見る。
「さすがに遅すぎだろ…」
リンネももう20歳を超えている。心配することでもないのだろうけど、好いた相手の帰りが遅いのは誰だって不安になるだろう。付き合っているわけでもないからそんなのはお門違いだとわかっているけれど。
「風呂でも入るか」
灰皿にぎゅっと吸い殻を押し付け、防音室を出る。もしかして気を遣ってこっそり帰ってきてるのではと思ったが、やはり人の気配はない。
パジャマにしているTシャツをひっつかみ、風呂場に続くドアを開けた。何やらいい匂いが充満する洗面所にはリンネの姿があった。帰っていたことに安心し、おかえりと声をかけたところでふと視界に感じる違和感。
身体を隠すように前にかかるタオルの隙間からは、男性にしては華奢な肩と腰つき。隠れている腰はくびれているのだろう、丸みを帯びた尻のラインとスラッと伸びた筋肉質の長い脚。胸のあたりはやや膨らみを感じられ、これはまるで女性の身体ではないだろうか。
気付いたときには甲高い声を出し、リンネから出ていけと言われるまでどうしたらいいのかわからないくらいには混乱していた。
抱えたパジャマを持ってリビングへとUターンする。
状況を理解すると途端にバクバクと心臓が音を立てる。見ちゃった見ちゃった見ちゃった！！夏の時期でさえだぼだぼとした上着を羽織って徹底して己の身体のラインを隠すリンネの、引き締まった身体の一部。
秘匿されていたぶん、余計にいやらしく感じた。
女？ってことは俺の恋心は諦めなくていいってことか？今はそんなことよりもリンネが戻ってきたらなんて言おう。ひとまず謝って、許しを乞おう。先に事実確認？いや、まずは謝ることが先決だ。
なかなか戻ってこない彼女にまたソワソワとしだす。じっとしていられなくて、気を紛らわすためにタバコを吸うべく防音室へと戻った。
ぼーっと煙を眺め、深くため息を吐いた。
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まつりか(プロフ) - ひかりさん» ひえ、生きがいにしてくださっているなんてお世辞でも私には過分なお言葉です…！ありがとうございます！捻り出して続き書きます！ (2月18日 7時) (
レス) id: b15522b6ae (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 更新ありがとうございます🩷今の私の生きがいです！これからの展開予想でドキドキしちゃいますね！応援してます(^^) (2月17日 22時) (レス) id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
まつりか(プロフ) - ひかりさん» コメントありがとうございます〜〜〜！自己満足で書いているものですが、そう言っていただけてとても嬉しいです！やっと続きを思いついたので、またぼちぼち更新していく予定です！ (2月15日 11時) (レス) id: b15522b6ae (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 最高です！優しい推しの姿想像してドキドキしちゃいました。続き楽しみにしています! (2月15日 0時) (レス) @page35 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
まつりか(プロフ) - あーこっとさん» こちらこそ読んでくださってありがとうございます！コメントまでしていただいてとても嬉しいです！感謝です！ (10月9日 12時) (レス) id: 117b51e2b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつりか | 作成日時：2023年10月8日 9時
