【七つの大罪】王女が信頼する者は大罪人〜forth〜

144.リズの剣 ページ36

貴女「リズ姉は…元々は亡国(ダナフォール)の敵国の女騎士だったの。ある時に亡国(ダナフォール)に夜襲をかけてきたのだけれど…失敗して、処刑宣告されたのよ


…でも、亡国(ダナフォール)の聖騎士団長だったメリオダスが…そんな彼女を救った


…そんなメリオダスに、もちろん異議が唱えられたけど…メリオダスに、反対ならメリオダスの敵だと言われれば……下がるしかなかったようでね」

ディ「…アノルもその人と知り合いなの？」

貴女「うん、一緒に暮らしてたもの


リズ姉と、メリオダスと」

エリ「………」


ケイン「リズは元々、その敵国に奴 隷として売られた身でな…自分以外の誰のことも信用してなかった…


じゃが、これも運命の出会いというやつかの…


レノアのことを妹のように可愛がり…共にメリオダスのことを甘っちょろいと反発しながらも、リズは次第に惹かれていった


いや、リズ自信も不思議な魅力を持つ娘でな、儂らもリズに心を開いていった


…全てはみな、遠い日の風景じゃ」

貴女・ディ「………」

エリ「甘っちょろいだなんて……



メリオダス様は、とても、とても優しいだけです」


優しい、ね……私から見れば、本当に甘っちょろいんだけど…

そう言い始めたの私だし。


ケイン「………フフ…メリオダスがまともな剣を持たん理由を知っておるか？」


ふるふる


エリザベスは首を振る。


ケイン「強すぎるんじゃよ


奴と本気で剣を交えて無事じゃった者はおらん……それが分かっとるから奴は剣を持たん。せいぜい儀礼用の剣程度じゃ


そう、同時に奴は───」ｶﾞﾁｬ









ケイン「優しすぎるんじゃ」ｺﾞﾄｯ


バルザドは懐から剣を取りだし、カウンターに置いた。


貴女「!!」

エリ「この剣は…？」

貴女「…かつて、リズ姉がメリオダスに贈った剣よ……


メリオダスは、誰も殺したくないと剣を受け取らなかったけど…」

ケイン「そうじゃ、それで儂が代わりにずっと…………預かっておるんじゃよ」

エリ「………………」

ディ「…ボク、団長は──…」


アノルが、と言って、口を閉じた。


ケイン「儂も、メリオダスは別に恋人がいるのかと思っていたよ……メリオダスはたまに、左の薬指に指輪をしてるのを見た……


だから、リズと恋人になったときは驚いた」

貴女・エリ・ディ「え…!?」


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