狂おしいほど愛してる (ページ15)

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教会に祈るページ15

重｢○○、着いたで｣
重岡は隣で静かに眠る○○を優しく揺らし起こした。

○○｢…んぅ？｣

重｢到着したで。出れるか？｣

そういって助手席のドアを開ける。
○○｢ありがと…！ここって｣

重｢うん、俺が育った場所｣
そう、そこは幼き日の重岡が育ったあの教会だった。
中に入ると深夜であるにもかかわらずロウソクに火がついており、そして祭壇には1人こちらに背を向けた男がいた。

重岡がその背中に声をかける。
重｢久しぶりやな…

濱ちゃん｣

バッと勢いよく後ろを振り返ったその人はお化けでも見るような驚愕を顔で表していた。

濱｢大毅…か、、｣
重｢ああ、久しぶりやな｣

濱ちゃんと呼ばれた男は重岡を抱きしめた。
濱｢よかった…。もう死んだと思っててんで。ほんまに…生きててよかった…｣
その目には光るものがあった。

○○｢あの…？｣

重｢ああ、○○。こいつが濱ちゃん、濵田崇裕や。俺がここにおった時の見習い修道士？みたいなやつやってん。俺の兄貴みたいなやつや。濱ちゃん、こいつが○○。俺の行き着いた先の…人や。｣

濱｢濵田崇裕です。○○ちゃん、よろしくな｣
やっと重岡から離れた濱田が人の良さそうな笑顔で○○に話しかけた。

濱｢大毅、なんで急にこんなとこ来たんや？こんなべっぴんさん連れて｣

重｢悪い、俺と○○追われてんねん。さっきも殺されそうやった。少しの間でいいから匿って欲しいねん｣

濱｢…わかった。なら空いてる部屋あるから今日はそこで寝ぇ。｣

重｢ありがとう。助かるわ｣

濱｢昔のよしみや。ていうか大毅はもう弟みたいなもんやろ。ほら、着いてき。｣

重岡と○○の2人は濱田の後に続いた。