WESTの姫は黄色の妹 (ページ29)

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消えない過去ページ29

いつも楽屋に行くと望が｢A、A～｣って来てくれて、みんなが笑いながら話してくれて…その空間というか、すごく居心地がよくて。

みんなのことが大好きだった。

けど、ある日望は来てくれなくて。
私から行ったら怒られて…。
何かあったのかもって思って、そっとしとこうって思った。

でもやっぱり気になって。

｢なんかあったん…？｣
って恐る恐る聞いてみた。

けど、望はイライラしてて。
｢お前のせいで売れないんや｣って言われた時はショックやった。

淳太｢はぁ？お前本気で言うてるん？｣

あまりのショックで言葉も出なかった。
その場にいるのが怖くて逃げ出した。

桐山｢Aっ！｣

分かってた。
デビューした時から、いや、デビューする前から言われてきたこと。

｢女はジャニーズに入るな｣
｢女がおるから売れない｣
｢女がおるからWESTが可哀想｣

世間から散々言われてきたこと。
もちろん、理解してくれるファンもいたけど、今よりはかなり少なかった。

私はなるべく気にしないようにして色々なことを頑張ってきた。
みんなのことが大好きだから。
一緒にデビューしたいって思ってたし、デビュー決まったときはホンマに嬉しかった。

Aがおって良かったって思わせてやろうって思って頑張ってきた。

けど、メンバーに言われたのが1番キツい。

そのまま望は口を聞いてくれなくなったし、他のメンバーもみんな互いにギクシャクしちゃって、いつもの私たちではなかった。

そして前々からメンバーの彼女たちから嫌がらせを受けていた私の体は少しずつおかしくなっていった。いつもなら大好きなご飯もあまり食べられず、食べても戻してばかり。

でも、淳太くんやメンバーには心配かけまいと嘘をついてみんながいるときは普通にしてた。
精神的にも病んでしまって、毎日飲み薬を飲んでいた。この時は睡眠薬も飲んでた。