この空間 ページ26
〜淳太side〜
のんちゃんからの連絡をみて、急いで仕事をなんとか切り上げて家に帰った。
あ、俺とAは2人で暮らしてん。
淳太｢Aっ？！｣
小瀧｢しぃ〜！いま寝たとこやねん。｣
リビングに行くとソファーの上で寝ているA。
淳太｢…ありがとね、のんちゃん。｣
小瀧｢ううん、ごめん。俺…｣
淳太｢なんで謝るん？のんちゃんがおらんかったらAはどうなってたことか。｣
小瀧｢だって…俺…守るって決めたのに…｣
そう言って泣きそうな顔をする望。
淳太｢守れてるやん。今日だって守ってくれたやん。ありがとう。｣
俺はそう言って望の頭を優しく撫でた。
小瀧｢…あとちょっと遅かったらAホンマに…｣
詳しい話を望がしてくれた。
｢ん…｣
淳太｢A…？｣
｢お兄ちゃっ…｣
淳太｢あ〜あ〜泣くなって。もう大丈夫やから。｣
起きてすぐに俺に抱きついて泣き始めるA。
俺はぎゅっと抱きしめ返した。
｢お兄ちゃん｣なんて、久々に聞いたな。
その後、他のメンバーが続々と来てくれた。
照史がプリンを買ってきてくれて、それを嬉しそうに食べるA。
｢プリンうまっ！｣
桐山｢せやろ？！これ、限定品なんよ〜！｣
｢そうなん？！神ちゃんも食べた？｣
神山｢もちろん！｣
｢それは良かった！…ん〜！おいしっ！｣
Aの袖口からチラチラと見える手首の傷。
今でも少しだけ痛々しく残っている。
これもシゲがおらんかったら、どうなっていたことか。
照史｢あんときさ〜｣
みんなが他愛のない話をして、笑いあって。
その空間がすごく嬉しくて、幸せで。
1番最後にきたシゲは笑ってるAをみて驚いていた。
重岡｢え…もう大丈夫なん？｣
神山｢気持ちはなんとか切り替えられたみたい｣
淳太｢シゲもきてくれてありがとう｣
重岡｢なんやねん、急に。Aのためやし！｣
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作者名：櫻井 ひなのん | 作成日時：2021年7月18日 21時
