検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:5,323 hit

転校生 ページ8

ガラガラガラ…

先生に誘導されて教室に入ってきたその子は…
言葉じゃ言い表せないくらい綺麗だった。
可愛いと言うよりは美人。なんだか、その子だけ違う世界にいるような気がした。

「えっと。サクラって言います!うーん。ちょうど今咲いてる…あの桜っていう漢字です!
みんなと仲良くなれるか不安なんですけど仲良くしてください!よろしくお願いします!」

終始緊張した面持ちのその子はくしゃっとはにかんだ笑顔で笑った。

笑った顔は綺麗というよりかわいかった。どことなく緊張していた時の顔が彼に似ていたのはきっと私の勘違いだろう。

「はいはい。静かにー。えーと、みんな仲良くしてね〜。じゃあ、席は…」

ジス先生がどうしよう、という顔で教室を見回した。ふと私の後ろの席で目が止まる。私は後ろから2列目の席で私の後ろの席はちょうど空いていた。

「あー、じゃあAさんの隣で…あ、えっと、A、教えてあげて〜」

あ、はい、といって手を挙げるとその子…サクラちゃんは可愛らしい笑顔でこちらに小走りで走ってきた。

男子たちはいいなー、だとかAだけずるいぞー、と叫んでいた。

これは休憩時間になったら人が押しかけるパターンだな。休憩時間になったら避難しなくては…。

そんなことを考えてるとサクラちゃんがうしろからひょこっと顔をのぞかせた。

「ねぇねぇ。名前…なんて言うんですか?」

少し恥ずかしそうにサクラちゃん言った。

「あ、えと、Aって言います。」

「あ。そうなんですね…。なんか敬語ってやめません?同級生ですよね?」

「あ。ほんと。そうしましょう。」


サクラちゃんは話せば話すほどいい子、だった。一緒にいると楽しくなる。

さっき会ったばかりなのに2時間目の今はこうしてこっそり手紙を回している。

《Aちゃんって、数学得意??》

私は数学の先生の顔を伺いながらバレないようにそっと返事を書いた。

《得意じゃないよ。サクラちゃんは得意?》

手だけそっと後ろに回すとサクラちゃんはすぐに気づいて返事の書いてある手紙をとった。

サクラちゃんはクスッと笑って返事を書き始めた。

私なんか変なこと書いたかな…。そう思っていたら返事が返ってきた。

《得意な訳ないじゃん!
あ、でもあの先生面白いな〜。
数学だから好きにならないけどね!笑》

そう言うことか…確かにあの先生は面白い。
特に顔が馬に似てるところとか…

転校生…2→←忘れられない…3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 2.3/10 (97 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
28人がお気に入り
設定タグ:seventeen , ジュンピ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:じゅな | 作成日時:2019年1月29日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。