笑顔の裏の悲しさ…2 ページ15
「えっと…高校2年生です。」
そういうとじゅんさんはそうなんだぁ、と言った。
「えと。じゅんさんは何歳なんですか？」
私だってじゅんさんの事が気になる。
もしかして同い年…？な訳ないよね。笑ってる顔はとっても幼いけど雰囲気的に大人っぽい感じがする。
「えー。何歳に見える？」
じゅんさんは少し面白そうに言った。
やっぱり…
「年上…って感じがします。」
私は思った通りそう言った。するとじゅんさんはちょっと悲しそうな顔をしてブッブー、と言った。
え。違うの？じゃあ同い年か年下って事だ。
「もしかして…高校2年生？」
そういうとじゅんさんはにっこり笑って正解ー、と言った。
同い年なんて思わなかった。こんなに大人っぽいのに…。私とは本当に大違いだ。
ふと。ある疑問が浮かび上がってきた。
私が年上って思ったのは雰囲気が大人っぽいのもあるけど平日で学校のあるはずなのに制服を着てないからでもあった。
もしかして…学校行ってないの？
そんなことある？
「じゅんさんって…学校行ってないんですか？」
そう聞くとじゅんさんは少し驚いたような顔をしてこう言った。
「あー。そう見える？えっとなー。僕はさほら部活入ってないんだー。だから暇で暇で。」
そうなんだ。部活…入ってないんだ。
バスケ部とかバド部みたいな顔してるのにな。
まぁこれで一つ疑問が晴れた。
こうして一つずつでもちょっとずつでもじゅんさんのことを知っていきたい。そう思える。
「そうなんですねー。もしかして…運動音痴なんです？」
私。結構ひどいこと聞くな…
そう思ったけど部活入ってないって相当忙しいとか理由があるはずだ。でもじゅんさんは見た感じからしても暇そうだから。部活に入っててもおかしくないのにな、って思った。
「え。Aちゃんひどいねー。あーでも好きではないかなー。うん。」
そうなんだ。でも音痴じゃないってことだよね？
私が変なことを聞いたせいでちょっとの間２人の間に沈黙が流れた。
［次は 浜山ー 浜山ー］
ふと車掌さんの声が聞こえた。
浜山は私が降りる駅だ。
いつもなら３０分ととても長い時間のように感じるが今日は３０分がとても短い時間だったように感じた。
じゅんさん…部活に入ってないのなら今日はたまたまこの電車に乗ったわけだからもう私たちは逢えないだろうな。
せっかく名前も聞いて仲良くなれると思ったのに…。
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作者名：じゅな | 作成日時：2019年1月29日 1時
