赤色の薔薇は咲き乱れて。(jump×ym)

あなたはしらない、 nz×ym ページ48

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学パロ

山ちゃん→先輩

こたっちゃん→後輩

(※別話『僕は君に恋してる。』とは全く無関係のお話です)


【小瀧side】

俺には恋人であり、彼女でもある大切な人がいる。

その人は俺の二歳上、涼介先輩。

俺よりも物知りで、気遣いが出来て、何より誰より魅力的な笑顔を持つ自慢の恋人。

そして今日という日は、俺と涼介先輩が恋人同士になって初めて迎える俺の誕生日。

もちろん、当日ちょっきりになったらメールでも、学校でも沢山お祝いしてもろた。それはホンマに嬉しかってん。

でも...、でもな？

やっぱり、彼氏としては一番に彼女に祝ってもらいたいんよね。

自分でもワガママやなぁ、女々しいなぁ思うけど、それでもやっぱり望みはしぼまない。

いつまでもいつまでも、待ち続けてます。



「ハァ〜〜〜...ッ」

母『のぞむゥーーー！！あんた、暇やったらお母さん手伝ってーーー！！！』

「今勉強してんねんアホオッ！！」

とか言うてるけど、実際はベッドに転がってスマホ見続けてるだけ。

でも、一階から声を届けて来たオカンが気付くはずもないから、俺は未だに意識と視線をスマホに向けている。

ちなみに、俺がオカンに「アホ」言うんはこれが初めてやないから、あの人は特に何も気にせぇへん。むしろ無視しとる。

そんなオカンに有難いなぁ思いながら、俺はまた一つ溜め息をつく。

「メール...まだ来てへんかぁ...、」

一番お祝いして欲しい人からのたった5文字を待ち続ける事、早1時間。

あの人、そないツンデレやったかなぁ。

なんて、ちょっとでも現実逃避する為に甘い事を考える。

忙しいんも分かってる。メールなんてわざわざ送る暇無いんも分かってる。

ぜんぶ全部、分かってるけど。

「せやけど...、やっぱり言って欲しいなぁ...」

たった一言。少しでも良いから。

あの人からの、言葉を聞きたい____。


諦めてスマホの電源を切り、力の抜けた腕をベッドへと放り投げようとした時。



___。ピンポーン



それは何とも、突然すぎる事やった。

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