赤色の薔薇は咲き乱れて。(jump×ym)

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〜放課後〜


先「では、以上で今日の授業を、終了と致します。...橋本さん、号令お願いします」

橋「はい。起立。気を付け。ありがとうございました！」

全員「ありがとうございました！」

学級委員長の号令が終わると同時に、一斉に教室から飛び出していく生徒達。

「やっと帰れる〜」等の言葉で、喜びを露わにしている人もいれば、「疲れた〜」等の率直な言葉で、今日1日の疲れを露わにしている人もいる。

僕はと言うと...まぁ、どっちもかな笑

「よし、僕ももうちょいしたら帰ろ...あれ？」

自分の席から立ち上がり、ふと辺りを見回してみると、先程とは打って変わって、途端に静かになった教室内。

どうやら、僕がモタモタと帰りの準備をしている間に、既に皆は去っていたらしい。

「悠斗も晴馬も帰ったんか...全く、薄情な奴らやな〜」

ブツブツと文句を垂れながらも、出口へと足を進める。

「あ...せや！僕、行く所あったんや」

友達への怒りの気持ちと、早ぅ帰りたい気持ちが先行して、危うく忘れてまいそうになる所やった。

いや、正確には忘れてたんやけどな。



「確かここやったな...A-2」

毎日来てるはずなのに、1日ごとに分からんくなるんは、僕の記憶力の問題やろな...。

そんな事を考えながら、控えめに扉を開けようとした、その時。


『〜〜...！』

「...ん？」

誰もいないはずの教室から、話し声らしき音が聞こえてきた。

試しに、扉に耳を当ててみる。

...けど、聞こえたと言っても、ホンマ聞こえたか聞こえんかぐらいの狭間。

...何言ってんねん、僕。←

「もしかして...涼介先輩？」

微かな期待を込めて、扉の隙間から中を覗いてみる。

すると、奥の方には...。


「...あっ」

何と、本当に涼介先輩がおった。

山「今日もこんなに貰っちゃって...いや〜、本当俺って罪な男だよね」

何か話してる様だけど、周りには誰もいない...。

「独り言かな？」なんて思いながら、涼介先輩の視線の先を見てみると。

...そこには、今朝のものであろう手紙が、こんもりと積まれていた。

先輩は、それを見ながら何やら呟いている様子。

手紙に話しかけてるなんて、普通の人やったらめっちゃ怖いけど、涼介先輩やったらそんな姿も画になるわ。

山「さて...今日も多くて面倒臭いけど、やるか」

涼介先輩は、数枚の手紙を手に取った。

「何するんやろなぁ」そう思いながら、少しワクワクしていると。



ビリッ！！



「...えっ？」

あろう事か、涼介先輩はそれを、勢い良く破いてしもうた。

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