恋空～切ナイ恋物語～ (ページ19)

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しばらくして自転車は大ちゃんの家に到着。

「おじゃましまぁす…」

小声で呟いてみたが返事はない。

「ふは、誰もいねぇよ。」

なぬ！？誰もいない？
じゃあもしかして2人きり？？
付き合った人は何人かいたけど、部屋で2人きりなんて…今日が初めてだ。

床の所々に散らばった洋服や教科書、アクセサリー類が、改めて男の人の部屋だと感じさせる。
緊張してるなんて事大ちゃんにばれたくはなかったから、無理やり冷静を装った。

「緊張すんなよ？」

そう言いながら大ちゃんはぶっきらぼうに頭をなでた。
…なんだ、緊張してんのとっくにばれてたんだ。
この人の前では自分を作らなくてもいいんだ。

それから二人で学校のこと…あの先生がどーとか、あの子はあーだとか、ありきたりな話で盛り上がった。

微妙で曖昧だった俺の気持ちは確信に変わり、それと同時に大きな不安が一つ生まれた。

―俺は大ちゃんが好きです。大ちゃんはどう思ってますか？―