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朝から手の震えがすごい。授業中も今日どうしよう、って気持ちが強くて。名指しされて当てられたときの返事も思わず裏返ってしまった。



周りからのバカにしたような笑いも気に留められないくらいには、私の頭は働いていないらしい。



今日どうしたの、大丈夫?と辛うじて名前を覚えたクラスメートに本気で心配された。大丈夫だよと返せば、訝しげな視線を投げかけられる。



ぼけーっとしながら授業を受けていればいつの間にか帰りのホームルームも終わって、テーマパークの最寄り駅まで着いていた。目の前には有岡さんのグループが担当しているカレーの広告の看板。



今日この人とデートするんだってまざまざと実感してきて、バレたらどうしようって今更焦る。



近くの商業施設で私服に着替えて、有岡さんに着きましたとメッセージを送る。もうすぐ着くよと返信。手汗はとまらないのに手が乾燥しているのか、スマートフォンの反応も鈍い。



ハンドクリームを塗り込んでいると、視界の端に映り込む有岡さんの姿。小さく手を振れば、にこにこの笑顔で駆け寄ってきた。



「ごめんね、待たせちゃった?」
「全然待ってないです!着替えたりしてたので」
「そう?じゃあ行こっか!」



ゲートより手前にあるお土産屋さんでカチューシャやらマフラーやらサングラスやらを購入して、いざパークへと向かう。



ちょっとどころか、かなりお揃いみたいになってるけど、デートだからいいよね?

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作者名:ちくわ。 | 作者ホームページ:https://twitter.com/pipipi__dream  
作成日時:2015年6月1日 0時

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