溢れる想い ページ10
＊
圭「………知念」
名前を呼ばれて圭人の方を見ると、いつもの優
しい眼差しで僕のことを見ていた
圭「知念も、辛かったよね。ずっと山ちゃんの
こと大ちゃんに黙ってて苦しかったよね。で
ももう我慢しなくていいんだよ。俺がいるか
ら。知念の隣にはいつも俺がいる。いくらでも
俺のこと、頼ってよ」
圭人の言葉で、圭人の優しさで、僕の中で何か
が弾けて僕は圭人にしがみついて泣きじゃくっ
た。圭人はそんな僕を包み込むように優しく抱
きしめてくれる
知「苦しかったっずっと大貴に涼介のこと黙っ
てて、大貴と涼介が笑いあってる姿を見るだけ
でなんで二人が離れ離れにならなきゃいけない
の？って辛かったっ」
圭「うん、」
知「二人のために何か出来ないかってずっと考
えてた。だけど、僕には何も出来たかった。二
人を見てることしか出来なかったんだよ？」
涼介も大貴も僕の大好きな友達なのにっ…………
圭「手紙、大ちゃんに渡せた？」
コクンと頷くと
圭「なら、二人のためになったんじゃない？」
知「え？」
圭「その手紙には、山ちゃんの大ちゃんに対す
る想いは書かれていないかもしれない。だけ
ど、山ちゃんの大ちゃんに伝えたいことは必ず
書いてあると思う。知念は山ちゃんの思いを預
かってそれを大ちゃんに届けることが出来た。
なら、あの二人のためになったと思うよ？」
圭人のおかげで、少しだけ気持ちが軽くなった
気がした。
僕があと出来るのは、祈ることだけ
涼介と大貴の想いがいつか重なりますように……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
涼奈(プロフ) - みさき。さん» ありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです！またありやま書こうと思ってるんですがリクエストあったらお願いします！ぜひ他の作品の方もよろしくお願いします笑 (2017年4月26日 19時) (
レス) id: 9da4d952f7 (このIDを非表示/違反報告)
みさき。 - 涼奈さん！感動です！しかもありやまっていうのがこれまたいいですね。 ほんとに歌と同じで桜、咲いたよ聞きながら読みました!! (2017年4月26日 19時) (レス) id: dd35665e9b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：涼奈 | 作成日時：2017年2月25日 22時
