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俺の周りをちょこまか動いて
一生懸命に働く姿には頭を撫でてあげたくなる。

なのに、ふと休憩中やプライベートな瞬間を見ると、
大人びた儚げな雰囲気を感じる。
違和感よ仕事しろ、と思わなくもないが、
そんな大ちゃんを見るのも結構好きなのかもしれない。



こんなに可愛い大ちゃんだって、
やっぱり大人になりかけの、1人の男だ。

「大貴ー」
「ん?」
「今日、バイト終わったら時間ある…?」

同じ大学らしいバイトの女の子達からも
凄くモテる。

「あるけど、どした?」
「良かったら一緒にカラオケ行かない?」
「あーごめんな?俺好きな人に誤解されたくないから
そういうの断ってんの」



え、大ちゃん好きな人いるの…!?

いやいてもおかしくないし、
からかいのネタが増えるんだからいいことじゃん。

なのに、俺の心臓はなぜか不整脈を起こしている。

なに動揺してんだよ…

「そっか、俺を差し置いて
一丁前に恋してんのにムカついてんのか」

なるほど。



「ひかなに独り言言ってんの。怖いんだけど」
「うわぁっっ!!…大ちゃんかよ」
「やっば!めっちゃびびってんじゃん!」
「うるせぇ」

そうだよ。大ちゃんはこうでなくちゃ。



「お前、いつまでもそのままでいろよ」
「え?なに?どういうこと?」
「別に」
「はあ?今日のひかなんか変」

ああ、

「お前のせいでな」
「ええ?なんでよ」
「ちっちゃい脳みそで考えな」
「ひでー!ひかも俺とそんな変わんないじゃん!」




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作者名:しゃろむ。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/PLAYLIST01/  
作成日時:2019年8月1日 3時

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