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#Hikaru
冷め止まない熱気と興奮。
練習で見てきたパフォーマンスとは違い、
会場全体で作り上げるステージは最高だった。
大会だけど、大会じゃない。
たくさんのバンドが出演する
大規模なライブに来ていると錯覚していた。
全国に進めるのはたったの15組。
100近くいるエントリーの中で、
全国への切符を手にできるのはおよそ7分の1。
BESTは、それを突破した。
「Aちゃん！おめでとう！！」
「ひがるぐーん…っ」
「ちょ、鼻かめ、」
「ずびっ」
「改めて予選突破おめでと」
「っ、ありがと！」
「Aちゃんおめでと！！」
「大ちゃんありがとー！」
「めっちゃ泣いてんなあ。おめでとう」
「薮ちゃんもありがと！」
本人たちが泣いて喜んでいる一方で、
俺はまだ実感がわかないでいる。
様々な世界でステージを重ねても、
大会の場は未だに慣れない。
目に見える結果として認められるのは
いつになっても嬉しいことだと思う。
ただ、誰かは代わりに泣いている。
「俺ちゃんのこと初めてかっこいいって思った」
「…ちゃん？」
「そぉ、いのちゃん」
「大ちゃんありがとぉー！」
「いやわかんないし！」
「ちゃんってなに、」
「大ちゃんまでテキトーかよ…」
2ヶ月間の練習。辛くても弱音を吐かなかった。
上手く合わなくてぎくしゃくもした。
それを乗り越えて積み重なり、今がある。
一緒に見てきたから、
自分のことのように嬉しい。
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作者名：しゃろむ。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/PLAYLIST01/
作成日時：2018年5月18日 4時
