黄色いベースにかけた想い＊2【Hikaru.Y】 (ページ11)

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"LASTは期待のルーキーが魅せる原石の力…"
"BEST OF MATE！！"

私達は軽音部の中でトリのステージ。
公平になるように、部員全員のミーティングの時にクジで決まった。

これまでのステージでの余韻をそのままに、
だけど色は私達に変えられるように。

ちなみに、司会の紹介にある
バンドのキャッチコピーは伊野ちゃんが考えた。

え、何言ってんの？うわぁ、またやらかしたよ…

と思ったけど､

軽く頭ぶっ飛んでるくらいがちょうどいい。

みんなの歓声が、
熱が、
喜びが、

ひとつになったように感じる。

楽しんでくれるみんなと、全力で楽しむメンバー。
観客とパフォーマーと。
最高のステージは全員でつくるってこういう事か。

ちょっとくらい間違えてもいい。
音楽を楽しめればそれで。
ステージから見る景色は暖かくて、
やっぱり私は音楽が好きなんだ。

笑顔で歌えるって素敵。

客席のど真ん中に
光くんと大ちゃんと薮ちゃんを見つけて、
調子に乗ってウインクしてしまった。
3人とも驚いていたけどグーサインを返してくれた｡
ステージは更に盛り上がったし一石二鳥！

ステージの終わった先輩たちのバンドも
観客席で楽しんでくれてるみたい。

もちろん私達のクラスメイト達は、
固まって前の方を陣取ってまで応援してくれている｡

「BEST！」
「OF！」
「MATEー！！」

掛け声も貰えたのがとっても嬉しくて、
ちょっと涙が出た。