黄色いベースにかけた想い【Hikaru.Y】

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…ガチャッ。

「あ。」

「時間見るの忘れてたね」
「早く片付けよ！」

次のシフトのバンドが来てしまった。
いつも以上に部活に熱中してしまい、
全員が時間を確認することを忘れていた。
5分前行動を基本としている部活であるだけあって、
次のバンドがドアを開けたのはちょっきり5分前。

「すみませんでした！」
「次は気をつけますぅ」

「ちょ、いのちゃん！語尾伸ばさないの」

いのちゃんのヒヤヒヤする口調と共に
部室をあとにした。



「いのちゃん流石だわ」
「いやゆーてぃ笑ってる場合じゃないからね？」
「まあまあ」
「けーとうるさい」
「理不尽…」

わーわー騒ぎながら下校する4人。
今更だけどこの3人ってバンドでの才能も凄いけど、
顔面偏差値とてつもなく高い。
だから、そこに私なんかが一緒にいるのが
しょうもなく惨めに思えてくる。

というよりも周りの女子の目がキツい！

まあ私にはこの3人に対する下心はないので、
むしろ堂々とするのが得策だと思っている。

バンドメンバーみんなで
楽器を持って歩いて帰るのはわくわくするし、
こんな時こそ寄り道したい。

「ねえみんな！アイス食べ行こ！！」

大きな声で叫んだらちょっと響いてしまっだけど
周りに人は多くなかったからセーフとしよう。

「いーじゃん。行こ！」
「Let's go icecream shop！」



アイス食べて、ゲーセン行って…
たくさん青春を謳歌した1日。

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