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………
「な、なに言って…」
いま、なに言った…?
そんな、
「うそ、でしょ?
山ちゃんとゆーと付き合ってたんじゃないの?」
「付き合ってないよ。
付き合ってるフリしてただけ。」
フリ?
「もっと、言うと、
おれがすきなのは
けーとなんだよ。」
「そ、そんなこと言われても…」
信じられない!
なんで、いま、そんなこと、
「…けーと、お願い…信じて…」
「そんなこと言われても……」
信じられるわけない……
「わかった、じゃあ、ゆーとに電話して聞いてみてよ。」
一歩引いたまま信じないおれにムスッとした表情で言ってきた。
確かに、ゆーとに直接聞けばなにか言ってくれるかも……!!
「わかった…」
プルプルプル
『プツッ……もしもし?』
「あ、ゆーと?けーとだけど、あの、聞きたいことがあって…」
『ん、なに?……(ユーヤ、シー 』
え、いま、小さくだけど"ゆーや"って…
どういうこと?
「あの、ゆーとは、山ちゃんと付き合ってるんだよね?」
『なに言って…あ、そっか、 ううん、付き合ってないよ。
それは、…あ、ちょ、『けーと?』 』
「え、ゆーや…?!」
いきなり、代わった電話からははゆーやの声…
『うん、そう………っ、 あの、ゆーとはおれと付き合ってるの。』
「え…どういうこと?」
『けーとと山田が両片想いだったのを見かねてやったことなの。だから、ゆーとと山田は付き合ってないよ。』
ゆーやが言い切るように言うけど…
頭が働かない。
でも、
"けーと、素直になっていいんだよ。山田を信じてあげて?"
その言葉が心のなかに響いたことは確かだった。
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作者名:littlestar x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=littlestar03
作成日時:2020年12月9日 14時