赤さんと緑さんの恋物語2 (ページ24)

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当たり前のように言ってくる知念に少し驚きながらも、

「……うん…好き。」

そう、素直に答えた。

『……諦めるとか言わないよね？』

ちねんがそう言ってきたことにさらに驚く。

「なに言ってんの……

諦めるあきらめないの前にもう、無理だよ。」

苦笑しながらそう答える。

でも、ちねんは、

『諦めちゃダメだよ。自分の気持ちに素直になりなよ。』

と、少し心配そうに、怒ったように言ってきた。

「なんで、そんな……」

『けーとが好きだから。あ、もちろんそういう意味じゃないよ？友達して大事なの。』

「ちねん……」

『そうやって気持ち溜め込んじゃったら次のステップ進めなくなるよ？』

次のステップ……か、

「…機会があれば、頑張るよ。、、ね、？？」

これ以上躊躇うとちねんがもっと怒っちゃうと思って、その場しのぎでそんなこと言ったけど、

『……そう…』

ちねんにはきっとバレてるな。

気持ちを伝える気はない、って。

でも、ほんとに、この気持ちを伝えることができるなら。

どんなにいいか…

少し考えたことは内緒にしておこう……

……………

ゆうとと山ちゃんが付き合ったと知ってから1ヶ月がたった。

様子がおかしい人が一人。

「ゆうや？」

『あ、けーと、どうした？』

「んーん、なんか、ぼーとしてたから、」

そう、うちの最年長さんの一人。

ゆーやの様子が最近変なんだ……

『そか、わりぃ、仕事に影響させてるなんて…』

小さくぼやくゆうや、その目線の先は、

『やま～今日も可愛いね！』

そう、はしゃぎながら山ちゃんに抱きついているゆーとに向いていた。

『っ、…』

隣で、寂しそうにするゆーや、

当の本人は気にしないようになのかスマホを弄ってるけどその指は止まっている……

なにか、ゆーとに関係することなのか……

そんなに、寂しそうにするなんて……

おれの中で考えるとひとつのことしかない。

「ゆーや、もしかしてゆーとのこと……」

すきなの？……そう、聞こうとしたら人差し指で塞がれた唇。

『だめ……言っちゃ……』

掠れた声で言うゆーや、

やっぱり……

静かに頷いてその話題を出さないようにした。

その様子をみていた人がいたとは知らずに。