JUMPくんは辛い日も頑張ります。

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有岡side



「涼介っ！大丈夫？？」


そう、声が聞こえた方へ視線を移すと


そこにはしゃがみながら苦しそうに咳き込んでいる山田と少し焦りながら背中をさする知念がいた


「ちょっと、音止めてください」


そう言ったのは薮ちゃんで、


今まで流れていた曲が消え、山田の咳き込む声が入ってくる


「げほっげほっ！げほっげほげほ、ヒュー、げほ」


朝とは比にならないくらい苦しそうで、ヒューと言う変な音まで聞こえてきた


「大丈夫？どうしよう、」


みんなが焦り始めた時、俺の後ろにいた雄也が急いで山田に駆け寄り、


「山田、薬は？？鞄？？」


そう聞く


すると" うんうん " と必死に頭を縦にふる山田


え？薬って…


「わかった、山田落ちついて息吸おうな。ちょっと大ちゃん、山田の鞄持ってきて！」


いきなりのことでフリーズしていた頭を無理やり動かして、すぐに山田の鞄を取りに行く


「とってきたよ」


そう声をかけて鞄を渡す


「ありがとう」


そう答えた雄也はすぐに鞄をあさり、何かを取り出して山田の口に当てた


「山田、苦しいな。これ吸って、落ち着こうな」


この状況についていけてないのは俺だけじゃないみたいで、みんな唖然としている



それから少ししたら山田も落ち着いたみたいで変な音も咳も無くなった


良かった…


そう安心すると頭に浮かぶ疑問、


さっき雄也が発していた " 薬 " と言う単語


山田から薬を飲んでる、なんて話聞いたことない。

でもなんで、？


そんなことを考えていると


「山田、落ち着いた？」

雄也がそう聞くと


「うん、ごめんね、ありがとう」


そう答える山田はなんか落ち着きがなく、複雑な表情をしていた


「それでさ、なんで隠してたの？」


「へ？」


「 " 喘息 " 、なんでしょ？」



そう目の前で交わされる雄也たちの会話には驚かされた


それは俺だけじゃないみたいで


「ちょっと待って、喘息ってどう言うこと？」


そう言って2人の会話に入っていった裕翔


「さっき山田からヒューみたいな音、聞こえてたでしょ？あれ喘鳴っていう喘息の症状、俺の友達も喘息でさ、」


そう説明した雄也は


「山田、ちゃんと自分の口から説明したほうがいいんじゃない？」


そうやって山田が自分の口から言いやすいように促した


すると山田に集まる視線、



山田は少しうつむき気味で話し始めた





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