Unknown,Climax Q&A (ページ41)

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最近、人間なんて住んでいない、そもそも人間が踏み込まないような辺鄙な土地に家が建ったらしい。

やたら広くて綺麗で、中に住んでいるのは９人くらいの男で、いつもあり得ないほど騒がしいらしい。
毎日朝早くから物音が聞こえて、夜遅くまで騒ぎ散らかす声が響いているらしい。

「あっこら！ちょっと待て！」
「遅いんだよ早く！！」
「お前は何歳なんだよ...」
「えへ、もうアラサー♡」
「救いようがねえな」
「ちょっと！」

エンジン音が遠ざかって、いつも通りの静寂が訪れる…なんてことはなく。

「あれ？車ないじゃん」
「もう！遅いから置いてかれちゃったじゃん！」
「あーあ」
「僕もう一週間も買い出し行ってないんだからね！」
「俺も」
「当たり前でしょ！」

他の男たちと比べて顔立ちや話し方がまだ幼いような気もする2人が、車が去ってかなり時間が経った後に家から出てきて話す声が聞こえる。
これは日常茶飯事というやつらしい。

そのまま家の前でこれまたいつも通りの言い合いが繰り広げられていると、しばらくして家の中から「いつまでやってんねん！はよ戻ってき！」と声がする。
その声がしてからようやく2人は言い合いをやめて家の中へと戻っていく。
これもまた日常茶飯事というやつである。

顔立ちやら声やら身長やら、そもそも9人もいるのだから兄弟ではないにしても家族…というのもまた違う。

そんな9人の男達は、人間なんて住んでいない、そもそも人間が踏み込まないような辺鄙な土地で暮らしているらしい。

これは全て、噂話。

……らしい。