Noticed

＊ ページ11

「大晴起きんのはやない！？」
「誠也くんが遅いんよ！」
「うっざ！！！！」


ほんの数分前に起きた福本と、たった今起きた末澤。
寝起きのはずなのにぎゃあぎゃあと騒ぐ2人を横目に正門はぬるくなったコーヒーを飲み干し、リチャードはこの騒がしい中でも寝続ける2人を起こしに席を立つ。

リチャードが入るのは緑の扉。
佐野を起こせば佐野が小島を起こしに行ってくれるのでリチャードはいつも佐野を起こす。
ちなみに小島を先に起こしても佐野を起こしに行ってはくれない。


「晶哉、起きて〜、7時やで〜」
「んん〜...、おきる…」
「正門がご飯用意してくれてるからいってき」
「うん、ありがとう」


彼ら独自のルールのひとつ。
9時には全員揃ってその日の任務を確認する。
時間を決めないといつまで経っても誰も起きてこない事に痺れを切らしたリチャードと正門が、結成初期に決めたルールだ。

佐野は任務の情報をまとめたり、作戦を練ったりと事前準備のために、リチャードに2時間前、すなわち7時に起こしてくれと頼んでいる。
最初は自力で起きようとしていたのだが、佐野の朝の弱さは中々だったようで。


そしていつからか、佐野は起きると小島の布団を剥いでから自分の作業を始めるようになった。

最初は律儀に起こしていたのだが、佐野以上に小島の寝起きは悪い。
段々面倒になっていた佐野は、これまたいつからか、小島の布団を剥いで良しとするようになったのだった。

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