9人のドS○○達…【1】 (ページ34)

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涼介side

ｶﾀﾝ＿＿＿ﾊﾟﾀﾊﾟﾀｯ…

廊下の方から聞こえてた物音と、ｽﾘｯﾊﾟが遠くに離れていく音。

ここにいる皆が気付いていた。

圭「…居たね。」

光「気付いてたけどな。」

涼「あいつの匂い凄いよな。」

高「ほっとくか?

戻ってきても殺すしかないけど。」

涼「行くぞ。」

知「え?」

俺は、ﾊﾞｻｯと隠していた黒のﾏﾝﾄを取り出して羽織る。

薮「…本気か?」

涼「俺らのtargetだ。それに俺の餌でもあるからな…。」

窓を開け、淵に足を掛けて外に飛び出た。

皆もﾏﾝﾄを羽織り、俺のあとを付いてくる。

ｸﾝ…

この匂いか…。

匂いをたどれば簡単に見つけられる。

まぁ瞬間的に移動すればもっと楽だけど、体力的にかなり疲れるからしない。

涼「…いた。」

浴衣姿で走ってるAを見つけた。

しかも、疲れたのか休んでるし。
それほど距離離れてないんだけど。

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全員で静かに、物音を立てないように
場面に足をつける。

ゆっくりと近寄ると
神経が敏感になっているのか、Aは俺達に気付いた。

あ「っ…ぁ…。」

慧「見いつけた…♡」

あ「っ…。」

俺達が1歩近付くと、Aは1歩下がる。

それを繰り返していて、数ｍ移動した後に

あ「っ.…!!」

Aはまた走り出した。

背を向けて走り出す、
けど遅い。

飛ばなくても、走ればすぐに追いつくｽﾋﾟｰﾄﾞだった。

ﾊﾞｻｯ!!

Aの背後に迫り、ﾏﾝﾄを顔に被せるように掛けた。

視界を失ったAは止まり、ﾏﾝﾄを外そうと暴れる。

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涼「逃がすと思ってんの…?」

あ「やっ…!」

涼「逃げんなよ＿＿＿俺のtarget…。」

ﾏﾝﾄから顔を出したAの首に腕を回し、思いっきり引き寄せる。

人間がvampireの力に適うはずない。
暴れるAの耳元で、逃げるなと呟いた。

あ「っ…!」

そして、伊野ちゃんが目の前に立ったことを確認して
Aの顎を手で持ち上げ、瞳を赤く染まらせた伊野ちゃんと、目が合うようにする。

あ「えっ＿＿＿…。」

ﾄﾞｻｯ…

涼「捕獲完了…。」

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