JSB SEVEN JEWELRY

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それでも俺はAちゃんと会えなくなるのが嫌だった。
最低だってわかってた。けれど言わずにはいられなかった。




剛典｢Aちゃん、俺のことは好きにならないで｣




じゃないと一緒に居られなくなる。
もう誰かを失うのは嫌なんだ。




『…わかった』




震えた声で言ったあと、俯いたAちゃんの頭を優しく撫でてから車を発進させた。





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健二郎｢ばかやろう！！！！｣





健二郎さんの怒声が個室に大きく響いた。




健二郎｢お前なあ、…ほんまあほやな。とことんあほやな。呆れてものが言われへんわ｣


直人｢まあまあ、健ちゃん落ち着いて。笑｣




隣で怒る健二郎さんの横でそれを必死になだめる直人さん。




剛典｢ばかですよね、ほんと…｣


直人｢…岩ちゃんはさ、臣と会った時にAちゃんのこと取られると思ったんでしょ？｣


剛典｢はい｣


直人｢それで、今一番会いたいのは誰？失くしたくないのは誰？｣




直人さんの真剣な顔を見つめて、少しして頭に浮かんできたのは彼女の顔だった。




直人｢もう答えは出てるんじゃない？｣


健二郎｢恋愛初心者か！笑
ほんまに、しっりせえよ｣


剛典｢…はい、すみません…｣




俺が元気なくそう返すと健二郎さんは気持ち悪っと身体を擦りながら言った。




健二郎｢岩ちゃんから元気とったら何が残るねん｣


剛典｢確かに…｣


健二郎｢ええ加減元気出してや。こっちが調子狂うわ。笑
ねえ直人さん｣


直人｢うん、それにしてもお客さん好きになったってことは、減給かな｣


剛典｢…｣


健二郎｢直人さんそれはきついっす｣




こうやって俺のために怒ってくれて真剣に相談に乗ってくれる人達がいることがどれだけ幸せなことか、身に染みるほど分かる。




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